Googleは5月20日(米国時間)から年次開発者会議「Google I/O」を開催。Google WorkspaceへのAI統合の取り組みの概要を説明し、AIを活用した新たな働き方が紹介された。
「Gemini in Gmail」
まずは「Gemini in Gmail」。今年後半の一般提供開始予定で、簡潔でフォーマルな文体や温かみのある口語的な文体など、ユーザーが普段使用している文体に似せることが可能なため、ユーザー本人が書いたような自然な返信を作成できるようする。
また、要件をGeminiに伝えるだけで、ワンクリックで受信トレイの管理と整理を行うことができる機能を提供。さらに、ユーザーが会議を設定しようとしていることを認識して適切なアクションを提案する機能を次の四半期に一般提供の開始を予定している。
Google Meetでは音声翻訳を一般ユーザー向けにリリース。同機能は話し手の言葉を聞き手が使用する言語に翻訳でき、話し手の声、トーン、言い回しは維持したまま、遅延なくほぼリアルタイムで翻訳が行う。これにより、異なる言語間で自然な会話を実現できるという。
5月21日に同機能のβ版が、Google AI ProプランとGemini Ultraプランの定期購入者向けにリリースされ、対応言語は英語とスペイン語だが数週間以内にそのほかの言語の追加を予定。企業向けの開発も進めており、今年中にWorkspaceの利用ユーザーを対象とした早期テストを実施する予定だ。
「Google Vids」関連のアップデート
昨年、発表した動画作成ツールの「Google Vids」次の四半期にスクリプト、ナレーション、アニメーションなどを生成する機能の一般提供の開始を予定。ナレーションを録音した後で余計な音声が入っている場合は、自動で文字起こしのトリミングを行う機能を6月に一般提供を開始する。
また、録音の文字起こしを生成した後に含まれるつなぎ言葉や不自然な間を特定する特定されたつなぎ言葉や不自然な間をワンクリックで削除できる機能を次の四半期に提供を開始する。
さらに、6月に提供開始を予定しているAIアバター(以下の動画を参照)は、出演者の調整や動画制作に伴う手間を省け、スクリプトを作成してメッセージを伝えるためのアバターを選択するだけで利用できる。
画像生成AI「Imagen 4」がGoogle スライドなどで利用可能に
5月21日からは画像生成AIの「Imagen 4」がGoogle スライド、Google Vids、Google ドキュメントなどで画像を生成する際に利用でき、高精度なスペル出力とテキストレンダリングを可能としている。
商品のモックアップの設計、視覚的インパクトのあるブランドキャンペーン用グラフィックの生成、四半期ごとのプレゼンテーション用の魅力的なインフォグラフィックの作成などに活用できるという。
加えて、次の四半期でソースに根拠づけされた文章を作成できるアシスト機能を Google ドキュメントに追加し、関連する資料、データ、レポートをGoogle ドキュメントに直接リンクできる。
Geminiは、これらのソースから情報を取得して文章作成補助を行うことで、信頼できるコンテンツに根拠づけされた的確な提案が可能になり、ステータスの更新、調査の要約、ビジネスプランの作成など、それぞれの目的に応じて必要なコンテキストのみに基づいて文章を作成でき、推測やタブの切り替えは必要ないという。