デンソーが保有するルネサス株の大半を売却
デンソーは、自社が保有するルネサス エレクトロニクスの株式の一部を売却することを決定。売却益は1058億円となることを発表した。
今回の株式売却は、デンソーが進める4つの財務戦略(収益体質の強化、低収益資産の圧縮、資本構成の改善、市場との対話)に基づき、政策保有株式については低収益資産として、保有の合理性が認められる場合を除き、保有しないことを基本的な方針としていることを受けてのもの。
同社は2013年にルネサスへの出資を実施。2018年に持ち分比率を引き上げて以降、車載半導体の安定調達を実現する事業上の取引関係を構築し、競争力のある車載システムに関する技術や製品の共同開発を積み重ねるなど、一定の協業の成果を上げてきた。
0.1%を残し、今後の協業を維持
今回の売却決定は、デンソーとしての今後の半導体戦略と資本効率の観点を踏まえたルネサス株式の保有合理性を総合的に検証した結果、出資当初の目的が一定程度果たされたとの判断によるもの。ただし、ルネサスとの事業上の協業関係の維持・強化は不可欠であるため、保有株式の一部(0.1%)については継続保有するとしている。