2025年第1四半期は減収減益を記録
ルネサス エレクトロニクスが4月24日、2025年12月期第1四半期(1~3月)の決算を発表した。
それによると、売上高は前年同期比12.2%減の3087億7700万円、営業利益は同72.3%減の215億2500万円、純利益は同67.4%減の260億6200万円(いずれもGAAP=IFRSベース)となった。また、IFRSから非経常的な項目やその他特定の調整項目を一定のル―ルに基づいて控除もしくは調整したNon-GAAPベースでは、売上高約3088億円に対し、営業利益は同26.2%減の838億円、純利益は同30.8%減の733億円としている。
自動車、産業・インフラ・IoT向けともに減収
事業別で業績をみると、いずれもNon-GAAPベースで自動車向けの売上高が同12.8%減の1553億円、売上総利益が同13.1%減の811億円、売上総利益率が同0.2ポイント減の52.2%、営業利益が同19.5%減の462億円、営業利益率が同2.5ポイント減の29.7%としている。一方の産業・インフラ・IoT向けは、売上高が同12.1%減の1508億円、売上総利益が同11.7%減の933億円、売上総利益率が同0.3ポイント増の61.9%、営業利益が同42.3%減の322億円、営業利益率が同11.2ポイント減の21.4%としている。
主に、自動車市場や産業機器向け市場の軟化ならびに流通在庫の調整の影響に伴う2つ事業ともに売り上げが減少した影響とする。
また、同四半期の売り上げを地域別に見ると、トップは中国で同11.8%増の951億3700万円、以降、順にアジア(中国除く)が同17.7%減の673億600万円、日本が同21.4%減の634億5800万円、欧州が同21.6%減の484億2100万円、北米が同18.5%減の340億900万円、その他が同31.6%減の4億4600万円となっている。
このほか、同四半期の前工程工場の稼働率は、那珂工場の300mmウェハラインは前四半期から微増にとどまったものの、6インチ(150mmウェハ)ならびに8インチ(200mmウェハ)ラインは上昇しており、全体としては見通しを上回る結果となった。同社は第2四半期についても同程度の稼働率を見込むとする。
第2四半期については前年同期比で減収予測
第2四半期については、Non-GAAPベースの売上高については、米国の関税政策の影響などから自動車分野は慎重姿勢、産業・インフラ関連は在庫調整が第1四半期に終えて、緩やかな回復に向かうと思うが、米国の関税の影響が読み切れないこともあり3020億円±75億円と、前年同期で500億円超の減収を見込むほか、売上総利益率についても同1.7ポイント減の55.0%、営業利益率も同5.8ポイント減の25.0%としている。これに基づき、同社は上半期業績見通しを売上高について6032億7700万円~6182億7700万円、売上総利益率55.9%、営業利益率26.1%とする予測も公表している。