Armは4月3日、同社のクラウド・インフラストラクチャ向けソリューション「Neoverse」の活用がデータセンターで進んでおり、2025年には大手ハイパースケーラー向けに出荷される演算リソースの50%近くがArmベースのものになる見通しであると発表した。
AIサーバの成長率は今後数年間で300%を超えると見込まれるなど、クラウド・データセンターはAI需要の拡大に併せて規模の拡大が続いているが、併せて消費電力の増大が問題視されるようになっており、データセンター全体における消費電力の低減が求められており、高い電力効率を実現できるArmのアーキテクチャの採用が進んでいることが背景にあると同社では説明している。
こうした背景から、すでにAmazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud、Microsoft Azureなどといった大手ハイパースケーラーのトップ10社のいずれもがArmベースのプロセッサを開発し、自社のデータセンターに導入しており、一部のケースでは、前世代チップ比で最大60%の効率化を果たしたことが報告されているとする。また、AWSのGraviton、Google CloudのAxion、MicrosoftのCobaltなど、Armパートナーの提供する汎用チップセットによって、ソフトウェア開発者はArm環境でアプリケーションを構築し、効率性とパフォーマンス最適化を果たすことができるようになるため、そうした総保有コスト(TCO)とエネルギーの削減を動機としてParamount+、Spotify、Uberなどといった人気アプリケーションのArmベースのクラウド・インフラへの移行が進んでいるともするほか、OracleやSalesforceといった大手データ・プラットフォーム企業も、自社サービスをArmベースのインフラスへと移行させているともする。