ルネサス エレクトロニクスは3月25日、ルネサスとして初となる車載グレードのBluetooth Low Energy(LE) 5.3に対応したSoC「DA14533」を発表した。
同製品は同社が買収したDialog Semiconductorが手掛けてきたBluetooth向け小型モジュール「SmartBond Tiny」を継承するもので、3.5mm×3.5mmの22ピンWF-FCQFNパッケージに、Arm Cortex-M0+コアのほか、64KB RAM、12KBのワンタイムプログラマブル(OTP)メモリ、2.4GHz無線トランシーバ搭載、低IQ DC/DCコンバータ、メモリ拡張用SPIフラッシュインタフェースなどを搭載しており、1つの外部水晶発振器を含む最小6つの外付け部品だけで動作可能という特徴がある(アクティブモードとスリープモードの双方に同一の外部水晶発振器を使用)。
また、車載SoCとしてAEC-Q100グレード2の認定を取得しており、動作温度範囲は-40~+105℃に対応するなど、厳しい条件下でも安定した性能を発揮し、高い耐久性から、タイヤ空気圧監視システムやキーレスエントリ、ワイヤレスセンサ、バッテリマネジメントシステムといった車載アプリケーションのみならず、多様な産業用システムにも適用することができるとする。
さらに、システム要件に応じて出力電圧を正確に調整できるDC/DCコンバータを内蔵していることに加え、無線送信電流は3.1mA、受信電流は2.5mAと抑えることができるほか、待機時電流は500nAまで抑えることができるとする。
なお、同社はウィニング・コンビネーションとして、同製品とR-Car SoC、パワーマネジメントIC、およびタイミングデバイスを組み合わせた「タイヤ空気圧監視システム」ソリューションをすでに提案済みとしているほか、アプリケーションソフトウェアの開発迅速化を目的とした同製品向け「開発キットPro」も提供するとしている。