日本製鉄は2月7日、同社が手掛けるグリーンスチール「NSCarbolex Neutral(エヌエスカーボレックス ニュートラル)」が、日産自動車の量産車に採用されたことを発表した。
グリーンスチールとは、鉄鋼メーカーが実施した追加性のある削減プロジェクトによるCO2などのGHG(GreenHouse Gas:温室効果ガス)の排出削減量を組織内でプールし、その削減量を鉄鋼メーカーの任意の製品に配分して証書とともに供給する鉄鋼製品。日本鉄鋼連盟が制定する「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」に準拠したもので、マスバランス方式を適用したグリーンスチールを購入した顧客は、GHGプロトコルにおける自社Scope 3排出量からの控除として報告することができるという。
日産自動車は、2050年までに事業活動を含む製品のライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルの達成を目標としているほか、「ニッサン・グリーンプログラム(NGP2030)」を通じて、2030年までに内製工場や製品からのCO2排出において1.5℃シナリオへの整合を目指すとともに、低CO2部材・リサイクル部材の調達や物流の電動化なども併せる形で製品のライフサイクルにおけるCO2排出量を2018年比で30%削減することを目指している。
そうしたCO2排出削減を目指す中、同社のScope 3上流におけるCO2などの温室効果ガス排出量の削減に同グリーンスチールが貢献するとの判断から、量産車への採用が決まったという。
なお、日産自動車と日本製鉄は今後もカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを推進していくとしている。