北海道、札幌市、千歳市、北海道大学(北大)、公立千歳科学技術大学(千歳科技大)の5者は1月28日、北大および千歳科技大のリソースを活用して取り組む「次世代半導体をトリガーとした半導体の複合拠点の実現と地域経済の活性化」事業が内閣府の「地方大学・地域産業創生交付金」の対象事業に採択されたことを発表した。

現在、北海道ではRapidus(ラピダス)による2nmプロセス半導体の製造に向けた工場の建設を契機に、北海道に半導体の製造、研究、人材育成が一体となった複合拠点を実現し、すべての産業へのDX化を進めることで、その効果を全道に波及させることをめざす「北海道半導体・デジタル関連産業振興ビジョン」に基づいたさまざまな取り組みが実施されており、同事業はその中核に据えられているものとなる。

事業期間は2025年度から2033年度の9年間で、2025年から2029年度の5年間について、今回の交付金が活用される予定。取り組みの主なものとしては、人材の育成として、学部から大学院まで一貫した半導体教育体制を北大に構築し、人材育成プログラムを進めるとする。また、実際の人材育成・研究の場として、半導体設計から前工程、後工程、そしてデバイスの評価に至るまでの一連の設備を備えた「半導体プロトタイピングラボ」も整備し、道内の他大学や高等専門学校(高専)、企業にも開放するほか、同ラボでの実習プログラムを、他大学や高専にも提供することで、道内全体へ半導体人材育成体制を波及させることを目指すとする。併せて、北大にはヘッドクォーター組織として、「半導体フロンティア教育研究機構」が新設される予定だという。

このほか、北大および千歳科技大とラピダスや道内のほかの半導体企業などとの産学共同による先端研究の実施による、企業の技術力橋上と新産業創出の推進、ならびに先端半導体のユースケースの開拓なども進める予定としている。

また、地域や企業のニーズおよび課題を踏まえ、コーディネーターを配置する形で産学官のネットワークを構築し、道内企業の参入促進や地域の教育機関と企業との連携を進め、道内の半導体エコシステムの形成促進も図っていくともしている。