Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は1月14日(独時間)、タイの首都バンコクの南に位置するサムットプラカーンに半導体後工程工場を新設することを決定。工場建設を開始したことを発表した。
新工場の建設について同社では、将来の顧客需要に対応し、サプライチェーンを強靭化するためと説明。工場建設地をタイとしたことについては、製造拠点をさらに多極化し、コスト面で最適化すると同時に、前工程の供給能力拡大にも対応するという自社の戦略における重要なステップだとしており、新たな後工程工場について、高い効率性、強靭性、高い品質を維持しながら運用できるように設計されており、高品質の製品を顧客に確実に届けることができるようになるとする。
この工場の建設プロジェクトはタイ投資委員会(BOI)の支援を受けて進められるもので、高度に自動化された最初の建屋の操業開始は、2026年初頭を予定。生産の立ち上げは市場の需要に応じて柔軟に実施されるが、すでに2025年分の支出については同社の設備投資見通しに含まれているという。
なおインフィニオンでは、タイにおける半導体サプライチェーンの主要部品や材料を網羅する強固な半導体エコシステムの構築を支援するとしている。具体的には、地元企業や研究機関とのパートナーシップの強化を推進していくことで、半導体エコシステムと高度な技能を身に着けた人材育成の強化を図っていくことに加え、大学や地元の起業家との緊密な協力を通じて、先端半導体に精通した優秀なエンジニアの人材育成の支援を行っていくとしている。すでにAI、デジタル化、オートメーションに関する能力を向上させるための包括的な研修・教育プログラムを開発済みで、タイのエンジニアから成る最初のグループが同社のほかの地域の拠点にて、この研修プログラムを修了しているという。