Microsoftは12月12日(米国時間)、「Deprecated features in the Windows client|Microsoft Learn」において、Windows 11の「推奨されるアクション(Suggested Actions)」を廃止すると発表した。

「推奨されるアクション」はWindows 11バージョン22H2以降に導入された新機能で、インストール済みの通話アプリと予定表アプリに関するキュレーションを提供する。具体的にはクリップボードに電話番号や日付など特定の文字列がコピーされた際に、「電話をかける」、「カレンダーイベントの追加」などユーザーが望んでいると推測される行動を提案する(参考:「IT 担当者向けのバージョン 23H2 Windows 11の新機能 | Microsoft Learn」)。

  • Deprecated features in the Windows client|Microsoft Learn

    Deprecated features in the Windows client|Microsoft Learn

推奨されるアクションの廃止

推奨されるアクションを利用すると、インストール済みのSkypeやTeamsから電話をかけたり、カレンダーアプリにイベントを追加したりすることが簡単になり、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができる。

現在、Microsoftは推奨されるアクションの提供地域を北米に限定しており、日本では利用することができず、地域の拡大が待たれる状態となっていた(参考:「Use suggested actions on your PC - Microsoft Support」)。

しかしながら、Microsoftは機能の全面リリースを前に廃止を発表した。理由を明らかにしていないが、将来のWindows 11更新プログラムにて削除する予定としている。

廃止の理由

Betanewsは、AIに廃止の理由があるのではないかと推測している(参考:「Microsoft is pulling the Suggested Actions feature from Windows 11」)。Microsoftは現在、Copilot+ PCなど高度なAIを強力に推進しており、推奨されるアクションの上位互換と評価される「Click to Do」を導入している。

MicrosoftはClick to Doを代替機能と明言していないが、今回の発表はClick to Doの一般PCへの展開を考慮した布石の可能性がある。すべて推測の域を出ない話ではあるが、今後のMicrosoftの発表に期待したい。