TrendForceによると、2024年第3四半期の世界経済は大きく改善はしなかったものの、年後半に向けた新型スマートフォン(スマホ)やPCの発売によるサプライチェーンの在庫増加や、AIサーバ関連の継続的な需要の高止まりなどを背景に、前四半期比でファウンドリ各社の稼働率が改善。その結果、第3四半期のファウンドリトップ10社の総売上高は同9.1%増の349億ドルとなり、過去最高を更新したという。

また、2024年第4四半期についてTrendForceは、先端プロセスが引き続き市場をけん引すると予測しているが、前四半期比の成長率はわずかに低下すると予想している。中心となるのは5/4/3nmの先端プロセスで、それに伴いTSMCのCoWoSパッケージは引き続き、供給不足に悩まされることになるという。

一方、28nm以上の成熟プロセスについては、最終市場の景気不透明感もあり、2025年第1四半期の季節的要因に伴う低迷を見据え、2024年第3四半期に積み増した在庫を捌く動きからTV向けSoC、LDDI、パネル向けPMICなどの需要が減少することが見込まれるともしている。

とはいえ、こうしたマイナス要因は、中国のスマホブランドによる年末の出荷増や、中国の買い替え政策などによる緊急注文の増加により相殺され、サプライチェーンの活動が刺激される可能性があり、結果として、第4四半期の成熟プロセスの稼働率は、前四半期比で横ばいまたは若干の増加になることが予測されるという。

TSMCの存在感が増加した第3四半期

TrendForceの調査では、第3四半期のファウンドリ売上高ランキングトップ10社の順位は第2四半期から変化はない。ただし、トップTSMCの全体に占める割合は65%まで拡大し、存在感をさらに増している。新型スマホ、AI向けGPU、新型PC向けCPUの発売などが続き、稼働率、ウェハ出荷量ともに増加しており、売上高も同13%増の235億2700万ドルと伸ばしている。

  • 2024年第3四半期の半導体ファウンドリ売上高ランキングトップ10

    2024年第3四半期の半導体ファウンドリ売上高ランキングトップ10。ファウンドリ兼業メーカーのSamsungやPSMCはファウンドリ事業の売上高だけを集計 (出所:TrendForce)

そのほかの上位勢を見ると、2位のSamsung Foundryは、スマホ関連の受注を確保したものの、同社の先端プロセス顧客の製品はライフサイクルの終わりに近づいているほか、成熟プロセスについては中国勢を中心とする競合との競争激化による価格下落が生じた結果、売上高は同12.4%減の33億5700万ドルにとどまっている。3位はSMICで、ウェハ出荷量の大きな伸びはなかったが、製品ミックスの最適化と300mmウェハの生産能力拡大による出荷量の増加がなされ、売上高は同14.2%増の21億7100万ドルとなった。

4位のUMCは、前四半期比でウェハ出荷量と稼働率の向上により、売上高は同6.7%増の18億7300万ドルとなった。5位はGlobalFoundries(GF)で、新型スマホやPC関連の周辺ICの注文増を受ける形でウェハ出荷量と稼働率の向上もあり、売上高は同6.6%増の17億3900万ドルとしている。6位は中Huahong Group(華鴻グループ)で、GF同様新型スマホやPC向け周辺ICの受注増と、コンシューマ分野からの受注を伸ばし、子会社のHLMCとHHGraceの稼働率を押し上げた結果、グループ全体の売上高は同12.8%増の7億9900万ドルを記録している。