デンソーと富士電機は11月29日、共同で申請していた「半導体の供給確保計画」が経済産業省(経産省)より認定されたことを発表した。
同計画は、両社がSiCパワー半導体に関する投資および製造連携を行い、供給基盤を整備・強化するもので、事業総額は約2116億円、助成額は最大705億円となっている。
助成金の主な投資内容は、SiCパワー半導体の国内における生産能力の強化で、 デンソーの大安製作所におけるSiCウェハ、同幸田製作所におけるSiCエピタキシャルウェハ、富士電機の松本工場におけるSiCエピタキシャルウェハならびにSiCパワー半導体の供給能力拡大が図られていくこととなる。
SiCパワー半導体は、従来のシリコンパワー半導体と比べて、高温、高周波、高電圧環境における性能が優れており、電気自動車や再生可能エネルギーなどの高電圧が必要とする領域での活用が進められており、今後も市場の伸びが期待されている。両社では、今回の連携を通じて、国内の半導体安定供給体制の構築を推進し、半導体業界および自動車業界の国際的な競争力向上に寄与するとともに、脱炭素社会の実現を目指していきたいとしている。