九州観光機構、JTB、JTB九州観光ネットワーク推進協議会、ナビタイムジャパン、スキルアップNeXt、デイアライブは11月1日、九州観光DXコンソーシアムを結成し、九州全域の観光活性化を目指す「わくわく観光プロジェクト~九州DXアイランド構想~」を実施することを発表した。今回の取り組みは、観光庁の「観光DXによる地域経済活性化に関する先進的な観光地の創出に向けた実証事業」の採択を受けて実施するもの。
取り組みの一環として、同月より、九州全域への周遊促進を目的とした「CRM機能付き生成AIレコメンド」を開発し、運用を開始する。
実証事業の概要
同実証事業は、「旅行者向け:効果的な魅力発信・観光利便性向上・観光満足度向上」「事業者向け:九州の魅力再発見、効果的な情報発信・人材育成・事業活性化」「地域向け:データ活用力向上・九州7県連携強化・地域活性化」という3つの柱で行われる。
旅行者向けの取り組みでは、「CRM機能付き生成AIレコメンド」機能の開発や九州観光機構Webサイト・アプリ内の機能拡充、生成AIレコメンド機能による九州7県をまたぐ周遊促進・検証が行われる。
事業者向けの取り組みでは、九州地域内の観光事業者と連携してスポットデータベースを拡充し、地元ならではの視点を生かした情報をもとに旅行者に最適な旅行プランを提案を行うほか、「観光DX人材育成セミナー」の実施にも注力する。
地域向けの取り組みでは、事業データ分析結果をもとにする観光戦略モデル策定として、同事業から取得したデータの可視化・分析を行い、地域の多様な観光促進施策での活用基盤を構築することに加え、事業成果を広く関係者に活用してもらい、デジタルマーケティングを強化することで観光データのオープン化を図る。
「CRM機能付き生成AIレコメンド」機能について
観光業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)をさらに推進するため、コンソーシアム事業者であるスキルアップNeXtが有する生成AI技術と、ナビタイムジャパンが提供する「旅行プランニング」機能を活用し、AIが旅行者に最適な観光ルートを提案する「生成AIレコメンドシステム」を開発した。
同システムは、地元観光事業者の知見で観光スポット情報を集約し、観光客の嗜好に基づいた最適な旅行プランを提案する。
生成AIによるレコメンド機能を通じて、観光客は地元民だけが知るような新たな観光スポットを発見できるだけでなく、「旅行プランニング」機能を活用して、自由に旅行計画に組み込むことが可能。
観光地の位置関係や移動時間を自動計算し、効率的で実現可能なプラン作成をサポートするほか、ログイン機能とCRMツールを搭載しており、データの蓄積と分析を通じて、観光客と地元観光事業者との1to1マーケティングを強化する。