Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は、 VisaおよびMastercardの仕様に適合したオールインワンの生体認証決済カードソリューション「SECORA Pay Bio」を発表した。

同製品は、同社のSECORA Payソリューションファミリを拡張するもので、Fingerprint Cardsの指紋センサ「FPC1323」とInfineonの統合電源回路などを統合したSoCセキュアエレメント「SLC39B」をInfineonの「Biometric Coil on Module(BCoM)パッケージ」に統合。指紋センサに利用者の精細情報を登録しておくことで、決済時にPIN入力ではなく、センサ部に指紋を充てることで第2認証要素として使用して決済を行うことを可能とする。

  • BCoMモジュールをクレジットカードに搭載したイメージ

    BCoMモジュールをクレジットカードに搭載したイメージ (提供:Infineon)

  • BCoMモジュール搭載クレジットカードを利用する際のイメージ

    BCoMモジュール搭載クレジットカードを利用する際のイメージ。指紋認証により、PIN入力を省略することなどができるようになる (提供:Infineon)

なお、Infineonでは、BCoMモジュールからカードアンテナへの配線接続を必要としない誘導結合技術に基づいて製造の複雑さを軽減し、カードの堅牢性と長期的な信頼性を向上できると説明しているほか、わずかな運用変更のみで、既存のデュアルインタフェースカード製造装置による生体認証センサカードの生産を実現できるようになるとしている。また、すでにSECORA Pay BioソリューションがMastercardとVisaの両仕様に適合しているため、BCoMテクノロジーの使用に際して性能試験を追加する必要がなく、柔軟で迅速な展開が可能になるともしている。

すでに同ソリューションは、デザインインパッケージの状態で提供され、量産が可能な状態になっているという。