ビクセン、「推し活」需要捉え、双眼鏡のネット販売拡大 カラバリ豊富な商品も開発

双眼鏡や天体望遠鏡のECサイト「ビクセンオンライン」を運営するビクセンマーケティングは、利用シーンに合わせて商品が選べるように、商品ごとにランディングページを作成してサイト集客を行う。

16倍の防振双眼鏡「ATERA II ED(アテラツーイーディー)」は、コンサート会場のほか、バードウオッチングの利用も提案する。三脚がなくても高い倍率で観測できるとしている。

ビクセンは、レンズを通して見る体験を増やす商品開発を行っている。16倍の高倍率双眼鏡は、光学機器の性質上、暗く見えてしまうが、仕様を変更して明るい状態で見えるように設計した。対象物を含む広い範囲を近くに見たいといった要望にも応えている。

▲ビクセン_ATERAⅡED

「推し活」で広く使われるようになり、コンサート会場などで双眼鏡を使う人が増えたとみている。これまで高齢男性やミリタリー好きが話題にすることが多かった双眼鏡について、近年は若い女性がX(旧ツイッター)などSNSで「対物レンズが大きいほうが明るく見える」と、双眼鏡選びに関する投稿が目に付くようになった。SNS投稿が自然検索によるサイト集客につながり、新たな需要を捉えているようだ。

▲カラー豊富な「カラバリ11色!推し活双眼鏡」

催事などオフラインでも販売し、ユーザーの生の声を聞く機会を得ている。要望を受けて、カラーバリエーションを豊富にした商品も開発した。

メーカー直販サイトの強みを生かし、名入れサービスも提供している。購入商品1点から利用でき、文字だけでなく簡単な図形も印刷している。

▲ARENA_H+_WEB_12

今後も双眼鏡の需要は拡大していくとみる。「YouTube広告やコラムページの拡充を進めて、外部流入数を上げる施策を進めていく。お客さま目線に立った商品提案に努める」(デザインマーケティング部 オンライン課 東原浩一郎氏)と話す。