ams OSRAMは9月5日(欧州時間)、家庭用および産業用ロボットアプリケーションにて、障害物検知と衝突回避を実現するシングルゾーンダイレクトタイムオブフライト(dToF)センサモジュール「TMF8806」を発表した。
同製品は、同社がスマートフォン(スマホ)向けに提供しているdToFファミリを拡張するもので、イベントに瞬時に応答するファームウェアがあらかじめインストールされているため、測定間では完全にオフにしながらも高速起動により低消費電力化を図ることが可能であり、シャットダウンモードでは電流を0.26μAにまで抑えることができるという。
また、測距機能としては1cm~5mで、1.2Vおよび1.8/3.3V互換I/Oを搭載することで、dToFセンシングのスピードと精度を家電製品やモバイルロボット、カメラのオートフォーカス、ビルオートメーション、在庫管理システム、セキュリティシステム、バーチャルバリアなど幅広い用途に対応することを可能にするという。具体的には、標準モードで1cm~2.5m、長距離モードで最大5mという拡張レンジで強化されたシングルゾーン検出機能を提供するほか、幅広いカバーガラス厚をサポートし、センサからカバーガラスまでの距離に合わせて容易に調整できるため、光学スタックのカスタマイズに対応するとしている。
さらに、TMF8806-Shield Boardのほか、Arduino Uno R3プラットフォーム、カスタムハードウェアへの容易な組み込みを可能にする小型センサブレークアウェイボードなどといったハードウェアを含むツールも複数用意されており、開発者のワークロードの簡素化を図ることが可能。加えて、プラグアンドプレイのモジュールはファームウェアをダウンロードする必要なく使用することができるため、開発者はすぐに次のプロジェクトに着手できると同社では説明している。