IBMが中国の研究開発拠点を閉鎖するという。これにより、約1000人の雇用が影響を受ける模様だ。
中国市場の競争が激化
各紙によると、IBMは中国の研究開発拠点でサーバ、ストレージなどハードウェア分野を扱っているという。中国での研究開発は、IBMが持つ他の海外拠点で継続することになる模様だ。
IBMの中国市場からの売り上げは2023年に前年比19.6%減少している。ロイター通信によると、IBMの広報担当は研究開発拠点の閉鎖を認めつつ「IBMは顧客に最高のサービスを提供するため、必要に応じて業務を適応させており、今回の変更は中国全域の顧客をサポートする当社の能力に影響を与えることはない」と述べている。
IBMは、米中両政府の緊張が高まる中、中国におけるプレゼンスを縮小を検討している。 西側諸国への依存度を下げようとする中国の取り組みが、中国市場の競争を激化させているという。
今年中国から撤退したアメリカのハイテク企業はIBMだけではない。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、米Microsoftは5月に中国でのクラウドコンピューティングとAI研究事業の縮小を検討するため、中国の数百人の従業員に対して、他国への転勤を検討するよう要請した。また、ニューヨーク・タイムズ紙によると、米国のベンチャーキャピタルも中国の新興企業への投資を控え始めているという。