laad=米国商務省は8月6日(米国時間)、投資家たちとレガシープロセスを用いて製造された半導体(レガシー半導体)に関して市場を歪める恐れのある中国の非市場的行動について議論したと発表した。

米国商務省は8月6日(米国時間)、ジーナ・レモンド商務長官が、米国の大手投資家との円卓会議を8月5日に開催し、レガシープロセスを用いて製造された半導体(レガシー半導体)に関して市場を歪める恐れのある中国の非市場的行動について議論したと発表した。このような議論段階の話を商務省が発表した背景には、中国の行き過ぎたレガシー半導体の輸出をけん制する狙いがあるとみられている。

レモンド商務長官は、過去数年間にわたって、レガシー半導体を過剰に生産し、米国企業をはじめとする中国外の企業が公平な条件で競争するのを妨げるという中国の懸念すべき慣行の兆候が米国でも見られていることへの懸念を同会議にて強調したという。

また、半導体サプライチェーンの安全確保は経済と国家安全保障上の優先事項であることも強調し、商務省、そして連邦政府全体が講じている措置を改めて投資家たちに説明したほか、これらの措置には、中国から輸入される半導体への対象を絞った関税の導入、米国半導体サプライチェーンの産業基盤調査、国際パートナーとの共同の取り組み、米国政府調達における中国半導体の使用制限などが含まれることなども説明したとする。

これらの話を踏まえ、参加者たちで企業が供給過剰と過度な集中のリスクをどう考えているか、また米国政府の追加措置がどのようにして強靭な半導体サプライチェーンを最も効果的にサポートできるかについての議論を交わした模様である。

米商務省は、米国企業がレガシーチップどのように調達しているかを特定するため、2024年1月から「米国半導体サプライチェーンの産業基盤調査」を米国の主要半導体ユーザー企業に対して実施している。InfineonがNVIDIAのサーバモジュールに自社の特許を侵害した中国製のパワー半導体が使われていることに対して、特許侵害訴訟を起こしているが、中国製の半導体を米国のユーザー企業は想像以上に使用している可能性がある。商務省では、実施している調査を分析することで、半導体のサプライチェーンを強化し、レガシーチップ生産の公平な競争条件を促進し、中国がもたらす国家安全保障リスクを軽減するための米国の諸政策を実行に移すとしている。