TOPPANホールディングスと東洋製罐は6月21日、スウェーデンにおいて車載用二次電池向け外装材の製造・販売を行う合弁会社の設立に関する基本合意書を締結したことを発表した。

近年はカーボンニュートラルの実現に向けて、世界各国で電気自動車(EV)の普及が拡大しており、特にEUにおいては2035年にすべての新車がゼロエミッション化されるなど、CO2削減目標の達成に向けたEV化が進められている。

その影響から、欧州の自動車メーカーにおいてリチウムイオン電池(LIB)外装材では角型外装缶の需要が高まっているとのこと。そして輸送効率の観点から、需要地域の近くで生産することが求められているという。

TOPPANホールディングスと東洋製罐は、日本国内の合弁会社としてT&Tエナテクノを2011年に設立。スマートフォンやEV向けのLIB用外装材の製造を行ってきたとする。そして両社は今般、欧州におけるLIB外装材の供給体制を強化するため、スウェーデンに合弁会社を設立することを決定。基本合意書を締結し、2025年1月に会社を設立する予定であることを発表した。

  • LIB用外装材のイメージ

    両社が供給するLIB用外装材のイメージ(出所:TOPPANホールディングス)

なお合弁会社の資本構成は、東洋製罐が51%でTOPPANホールディングスが49%とのことで、設立にあたっての総投資金額は約110億円となる見込みだ。また今後は、LIB用二次電池向け外装材の製造を2026年度以降に開始することを目指すといい、その事業を通じてカーボンニュートラルの実現に向け貢献していくとしている。