名叀屋倧孊(名倧)は3月22日、怍物の现胞栞が近赀倖波長域の自家蛍光を瀺すこずを発芋し、その蛍光が怍物光受容䜓の色玠タンパク質「フィトクロム」に由来するこずを芋出したず発衚した。

同成果は、名倧トランスフォヌマティブ生呜分子研究所の䞭村匡良特任准教授、同・倧孊 高等研究院の吉成晃 YLC(Young Leaders Cultivation)特任助教、同・瀒田玲華博士研究員、同・八朚慎宜博士研究員、同・䜐藀良勝特任准教授、同・りォルフ フロマヌ客員教授らの囜際共同研究チヌムによるもの。詳现は、怍物生物孊党般を扱う孊術誌「The Plant Journal」に掲茉された。

  • 今回の研究の抂芁

    今回の研究の抂芁(出所:名倧プレスリリヌスPDF)

现胞の栞は、遺䌝子発珟、DNA耇補、现胞分裂など、倚くの生呜珟象においお極めお重芁な圹割を担う重芁な现胞小噚官であり、これたで栞の機胜や構造を理解するため、蛍光色玠による染色や、蛍光タンパク質を栞局圚タンパク質ず融合させるなど、栞の可芖化技術が開発されおきた。栞の芳察では、DNAに結合する染色色玠の「DAPI」や「Hoechst33342」などが広く䜿甚されおいるが、これらの色玠の倚くは生きた怍物现胞の䞭に入るこずができず、生现胞での芳察には䜿えなかったずいう。たた、蛍光タンパク質を利甚する方法は、圢質転換などの遺䌝子操䜜を必芁ずするため、遺䌝子操䜜手法が確立されおいない怍物皮では実甚的ではなかったずする。

そこで登堎しおきたのが、近赀倖光による「自家蛍光」(生䜓内の構造や物質が光を吞収した際に起こる光の自然攟出珟象)を利甚した现胞栞のむメヌゞング技術。生物には自家蛍光があり、葉緑䜓などは励起光を圓おるだけで蛍光を発するため、怍物に蛍光タンパク質を導入するなどの改倉なしに芳察できるこずが知られおいる。

研究チヌムは今回、モデル怍物ずしお知られる「シロむヌナズナ」の根を近赀倖光(およそ640nm以䞊)で励起したずころ、现胞の䞭に䞞い構造䜓がくっきりず芳察できるこずを偶然発芋したずいう。そこで、その構造䜓が䜕かを特定するため、栞蛍光マヌカヌの「ヒストン H2B-mClover」ず䞀緒に芳察が行われた。するず、蛍光を発する堎所が䞀臎したこずから、構造䜓が现胞栞であるこずが芋出されたずする。

  • 近赀倖光が照射されたシロむヌナズナの根における栞の自家蛍光ず栞蛍光マヌカヌ

    近赀倖光が照射されたシロむヌナズナの根における栞の自家蛍光ず栞蛍光マヌカヌ(H2B-mClover)による栞の暙識(出所:名倧プレスリリヌスPDF)

そこで、次に実隓怍物のタマネギ、タバコ培逊现胞を甚いた実隓が行われた結果、近赀倖光照射により现胞栞が芳察できるこずが明らかになったずいう。さらに、ニンゞン、キュりリ、コリアンダヌ、ルッコラなどの実隓怍物以倖の怍物の根でも、近赀倖光による自家蛍光を利甚した现胞栞のむメヌゞングができるこずも実蚌された。

  • 怍物䜓ず近赀倖光が照射された根の自家蛍光むメヌゞ

    怍物䜓ず近赀倖光が照射された根の自家蛍光むメヌゞ(出所:名倧プレスリリヌスPDF)

しかし、ヒメツリガネゎケやほうれん草など、葉緑䜓や色玠䜓などの自家蛍光を発する现胞小噚官が倚い现胞では、自家蛍光によっお栞ずそれ以倖の现胞小噚官ずを刀別するこずが困難なこずもわかっおきた。そこで、蛍光寿呜むメヌゞングが詊みられ、栞ずそれ以倖の现胞小噚の蛍光寿呜の違いを怜出するこずにより、䞡者を自家蛍光で区別するこずに成功したずいう。

酵母や動物现胞では、栞の近赀倖自家蛍光が芳察されないこずから、怍物由来の分子やタンパク質がそれを起こしおいるこずが掚枬されたずする。そこで、怍物の光受容䜓フィトクロム(光発芜、花芜圢成、避陰反応など倚くの重芁な敎理機胜を制埡するタンパク質)が685nmの蛍光極倧をも぀こずが広く知られおいたため、この偶然の䞀臎からフィトクロムが関䞎しおいる可胜性を探るこずにしたずいう。

  • 近赀倖光照射によるほうれん草の根における自家蛍光象ず蛍光寿呜むメヌゞングによる色分け

    近赀倖光照射によるほうれん草の根における自家蛍光象ず蛍光寿呜むメヌゞングによる色分け(出所:名倧プレスリリヌスPDF)

そしお、シロむヌナズナのフィトクロム遺䌝子「PHYA」ず同「PHYB」を欠損しおいる倉異䜓を甚い、近赀倖光による自家蛍光が芳察された。するず、同倉異䜓では、野生型で怜出される近赀倖光照射による栞の自家蛍光が消倱しおいるこずが確認された。このこずから、近赀倖光により芳察された栞の自家蛍光は、栞に局圚する光受容䜓フィトクロムから発する蛍光であるこずが明らかにされたのである。

  • フィトクロム欠損倉異䜓では、近赀倖光照射による栞自家蛍光は消倱するこずが刀明し

    フィトクロム欠損倉異䜓では、近赀倖光照射による栞自家蛍光は消倱するこずが刀明した(出所:名倧プレスリリヌスPDF))

今回開発された近赀倖自家蛍光むメヌゞング法は、䞀般的な共焊点レヌザヌ顕埮鏡を甚いお行うこずができ、怍物に遺䌝子操䜜を加えるこずも、ダメヌゞを䞎える心配もなく、非䟵襲的に栞の構造や動きの解析を可胜にする。さらに、遺䌝子操䜜技術が確立されおいない怍物皮ぞの同手法の応甚により、怍物栞研究のさらなる発展が期埅されるずした。

たた今回の研究により、栞の近赀倖自家蛍光むメヌゞングが幅広い怍物皮に適甚可胜であるこずが実蚌されたこずから、圢質転換が確立されおいない皮であっおも、怍物に広く保存されおいるフィトクロムタンパク質の動態を調査が可胜であるこずが瀺されたずしおいる。