Facebook、Instagram、X(Twitter)など人気のソーシャルメディアサービスのほとんどが米国生まれだ。では米国ではどのソーシャルメディアが人気なのか? Pew Research Centerが1月31日、年次調査の最新版を公開した。
この調査はPew Researchが毎年行っているソーシャルメディアの使用に関する調査。今回は2023年5月19日~9月5日、米国に在住する5733人の成人を対象とした。これまでは電話で回答を聞いていたが、Webとメールに切り替えている。これが調査結果に多少の影響を与えている可能性があると注記している。
TikTokは高い伸び率
さて、米国の成人(18歳~)が最も利用しているソーシャルメディアは「YouTube」。83%の人が「利用したことがある」と回答した。続いて「Facebook」(68%)、「Instagram」(47%)、「Pinterest」(35%)、「TikTok」(33%)、「LinkedIn」(30%)などが続く。日本で人気の「Twitter(X)」は22%で9番目となっている。
全体の平均で利用が最も増えたのは「TikTok」で、今回は33%が利用していると回答したが、これは前回の21%から12ポイントの増加となる。
なお、同時期に1453人の13歳~17歳を調べた調査では、トップは「YouTube」で変わらず、以下「TikTok」(63%)、「Snapchat」(60%)、「Instagram」(59%)、「Facebook」(13%)の順だ。
成人の調査をさらに年齢別に見ると、18歳~29歳は「Instagram」(78%)と「Facebook」(67%)、「Instagram」が多いが、30歳~は「Facebook」が逆転してマジョリティとなっている。
「Instagram」と同様、「Twitter(X)」は18歳~29歳は42%、30歳~49歳が27%、50歳~64歳が17%、65歳以上が6%と年齢が上がるほど利用が減っている。また「Snapchat」「TikTok」「BeReal」「Reddit」なども年齢が上がると利用が減少している。例えば「TikTok」は18歳~29歳の62%が利用しているが、65歳以上では10%となる。
Facebookは偏りのない利用率
30歳~49歳は「LinkedIn」、「WhatsApp」、「Facebook」の3つのプラットフォームの利用率が高く、「LinkedIn」は30歳~49歳の利用率が40%、これは18歳~29歳(32%)、50歳~64歳(31%)よりも多い。
年齢による偏りが少ないのは「Facebook」と「YouTube」だった。なお、Facebookは今月、ローンチから20周年を迎えたが、米国の成人利用は2016年からほぼフラットであり、性別、人種、年齢の3つすべてで偏りのない利用率になっているという。
ティーンになるとFacebookの利用は減るが、米国では女性、黒人、地方、世帯年収3万ドル以下が、Facebookの利用が多い層になっている。
全体として、年齢が低いほど複数のサイトやアプリを利用している。18歳~30歳では74%が、調査で尋ねた11プラットフォームのうち、少なくとも5つを利用していた。30歳~49歳では53%、50歳~64歳では30%となっている。