量子コンピュータ活用のクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を展開するグルーヴノーツは11月1日、大規模言語モデル(Large Language Models/LLM)を用いたサービス「Autonomous MAGELLAN(オートノマス マゼラン)」の提供開始を発表した。「MAGELLAN BLOCKS」は、量子アニーリング方式が持つ最適解を高速に探索する特徴を活かしたデータ解析を標準搭載するプラットフォームで、「ブロック」を組み合わせる操作やフローデザイナーを用いて処理を行えるインタフェースでシフトや積載、ルートなどにおける組み合わせ最適化から予測モデル作成などの機能を法人向けに提供。4,000社以上の導入実績を持ち、その事例もWebサイトに掲載している。

新たに提供を開始した「Autonomous MAGELLAN」はLLMの活用を可能にするもので、AIや量子コンピュータなどの数理モデルやアルゴリズムに基づくデータ分析を自立的に行い、問いかけに対してデータ分析の結果を提示するといったことも可能になる。データは「Azure OpenAI Service」との連携によりユーザー環境でのみ使用される。7月に資本・業務提携を発表した三菱UFJ銀行での実証実験を開始しており、"情報解析を目的としたリスク関連情報の要約・分析自動化""コールセンターへの入電内容の分析効率化"などの業務での「Autonomous MAGELLAN」活用を行っている。同行執行役員 デジタルサービス企画部長 山下邦裕氏は、大量の自然言語を活用・分析できる可能性があり、今後とも幅広い分野での実証実験に取り組むとコメントしている。

  • 「Autonomous MAGELLAN」画面イメージ(同社資料より)