自動車を中心にさまざまな次世代モビリティが一堂に会する「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)」。10月28日からの一般公開を前に25日にプレスデーとして、各社のEVコンセプトモデルなどが披露された。

同展はこれまでの東京モーターショーから生まれ変わったイベントで、自動車に限らず、陸海空あらゆるモビリティが集まり、未来の社会を見せるイベントとなっている。

従来から参加する自動車メーカーやティア1などの関連企業のブースに加え、モビリティの枠を超えて、他産業やスタートアップなど新しい仲間と一緒に作る企画として、「Tokyo Future Tour」、「Startup Future Factory」、「Japan Future Session」の3つのシンボルコンテンツも用意。そのうちの1つで、「モビリティが変える未来の東京」を体感できるTokyo Future Tourは、「LIFE & モビリティ」、「EMERGENCY & モビリティ」、「PLAY & モビリティ」、そして「FOOD & モビリティ」の4つのエリアで構成。そのうちの一角に、日本の宇宙が目指す月探査に向けたモビリティが展示されている。

  • Tokyo Future Tour

    JAPAN MOBILITY SHOW 2023の3つのシンボルコンテンツの内の1つ「Tokyo Future Tour」(東京ビッグサイト西館1ホール)内の一角に日本の宇宙モビリティのコーナーがある

主な展示はispaceの民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」で用いられたシリーズ1ランダーとローバの模型、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙探査イノベーションハブと日産自動車が共同研究を行っている「月面ローバ研究モデル」の実機デモ、JAXAとトヨタ自動車などが共同で開発している月面での有人探査活動に必要な有人与圧ローバ「ルナクルーザー」の模型と、1/1スケールの居住スペース、ブリヂストン製の月面探査車用タイヤプロトタイプなど。

  • ispace「HAKUTO-R」ミッション1ランダー

    JAPAN MOBILITY SHOW 2023に展示されている2023年4月に民間初の月面着陸に挑んだispace「HAKUTO-R」ミッション1ランダーの模型。よく見ると着陸脚のそばにローバも置かれていることが分かる

月面ローバ研究モデルは、日産の電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を応用してどのような環境下においても安定した走行を可能にする駆動力制御技術などを検証するためのもの。これまでJAXA宇宙探査実験棟の屋内フィールドでの検証に加え、東京都三宅島にある新鼻新山付近の砂地での有効性検証実験などが行われてきた。

  • 日産とJAXAが共同研究を進めている「月面ローバ研究モデル」

    日産とJAXAが共同研究を進めている「月面ローバ研究モデル」。会場では実際に動いている様子を見ることができる

また、ルナクルーザーは、気圧を調整し、地上に近い環境を作り出した「与圧キャビン」という密閉空間を持つことで過酷な月面という環境においても船外活動服を着用することなく車室内での2名の宇宙飛行士が30日にわたって生活を可能とする大型ローバ。展示されている1/1スケースの居住スペースは実際に居住性の検証を行うことを予定しているモデルとのことで、同展では実際にその内部に入って、ルナクルーザーの内部の居住性がどのようなものなのかといったことを肌で感じることができる体験デモに参加することが可能となっている。ただし、あくまで居住スペースの内部構成などについては現時点で検討中のものであり、2027年に予定されている本体開発の時点では変更される可能性もあるとのこと。とはいえ、ルナクルーザーそのものは2029年に打ち上げられる予定で、その居住スペースに入ることができるという意味では貴重な体験ができることになるだろう。

  • ルナクルーザーの模型

    ルナクルーザーの模型。これは模型だが1/1スケールの居住スペースは実物

  • ルナクルーザーの居住スペースの外観

    ルナクルーザーの居住スペースの外観。実際に中に入って、内部の様子を確認することができる

  • ルナクルーザー向けタイヤのプロトタイプ

    ブリヂストンが開発を進めるルナクルーザー向けタイヤのプロトタイプも展示されている

なお、JAPAN MOBILITY SHOW 2023は、一般向けには10月28日から11月5日に開催される予定。一般公開日の開場時間は9時~19時(日曜日のみ9時~18時。いずれの日程も9時から10時の時間帯はアーリーエントリーチケットを持つ人のみ入場可能)。一般公開日の入場料は当日3000円、前売り/20名以上の団体が2700円、9時から入場可能なアーリーエントリーが3500円(限定5000枚/日、小学生は無料、ただし要保護者同伴)、日曜日を除く16時以降の入場となるアフター4が1500円となっており、高校生以下ならびに障がい者手帳をお持ちの方(要手帳提示)および付添者1名(車いす利用者の場合2名まで)が無料となっている。