日本総合研究所(日本総研)、Daigasエナジー、アサヒグループジャパン、アスエネ、サラヤ、三幸製菓、スギ薬局、日本ハム、万代、ユーグレナは、「チャレンジ・カーボンニュートラル・コンソーシアム(CCNC)」を設立したことを共同で発表した。
現在日本でも脱炭素に向けたさまざまな取り組みが政府や行政機関、企業などで行われている。しかし、脱炭素社会の実現には、日本の消費ベースでのライフサイクル温室効果ガス排出量の約6割を占める「くらしのCO2」の排出を抑えていくことが必要となるという。
CCNCは、こうしたカーボンニュートラルに向けてさまざまな取り組みを行っている政府や企業側だけではなく、生活者が脱炭素の取り組みに生活の中で関わり触れて学ぶことで、脱炭素を自分事として考える意識や行動変容を促し、企業と生活者が協力して脱炭素社会を構築することを目的として設立されたものだ。
各会社の主な役割としては、日本総研が活動全体の主催者としてCCNCの活動を企画・推進し、Daigasエナジーが脱炭素に係るソリューション提供や勉強会を主導するという。また、アサヒやアスエネ、サラヤ、三幸製菓、スギ薬局、日本ハム、万代、ユーグレナの各社は、商品や売場の提供、カーボンフットプリントの算定などを展開する予定だとする。
さらに、大阪大学大学院経済学研究科の松村真宏教授や、京都精華大学マンガ学部マンガ学科の辻田幸広教授、京都芸術大学芸術学部キャラクターデザイン学科の石鍋大輔准教授、同 川向正明非常勤講師がサポーターとして参画。仕掛学の知識を応用し、インセンティブがあるから動くのではなく、人々が自然と脱炭素の取り組みを行いたくなるような施策を考えたり、マンガやイラストなどで子供から大人まで楽しめるコンテンツの開発に係る協力を行うとしている。
CCNCは今後、Daigasエナジーが主導で行う実証参加企業同士の情報交換・勉強会やみんなで減CO2(ゲンコツ)プロジェクト、脱炭素に関する情報発信・啓発活動、の3つの活動を展開していく。
特に、企業と生活者がともに普段の生活の中で、「触れる」「学ぶ」、そして解決へ向けて「取り組む」ことを促進する「みんなで減CO2(ゲンコツ)プロジェクト」では、大人から子供まで脱炭素を楽しく、そしてわかりやすく、身になる学びの機会の提供を行いたいとしており、具体的には、スマートフォンアプリを通じたクイズや動画コンテンツ、環境棚展示、親子参加型の体験イベントなどの施策を考えているという。
また、2024年1月ごろをめどにスギ薬局の東京・名古屋・神戸の3店舗および万代の大阪の1店舗で実証実験を実施する予定で、参加企業に対しては「グリーンな商品・売り場の開発に係る仮説検証の場」、生活者に対しては「グリーンなくらしの体験実践の場」となるだろうとしている。