中国上海の市場動向調査会社CINNO Researchが、2022年の中国で上場している半導体製造装置企業の売上高ランキングトップ10を発表した。

これら10社の2022年における売上高合計額は、前年比56%増の約300億元となっており、この急成長は米国による半導体製造装置輸出規制を背景に、国内メーカーからの調達を強める中国政府の方針があり、2023年はさらに売上高を伸ばす見込みだという。

また、2022年の中国上場半導体製造装置企業の売上高ランキングトップ10の顔触れは前年と同様であったという。売上高トップは中国国内最大手の総合半導体装置メーカー「北方華創(NAURA Technology Group)」で売上高は前年比52%増の120億元。中国のApplied Materials(AMAT)ともいわれるほど幅広い装置を手掛けており、主にエッチング、成膜、洗浄などの主要分野をカバーしている。

2位は中微半導体設備(AMEC)で、エッチングとALDに注力しており、その売上高は同52%増の47億4000万元。AMATに勤務した技術者が設立した中国で実力No.1の装置メーカーで、すでに最先端プロセス用エッチング装置の販売も開始している。3位は上海盛美(ACM Research)、洗浄装置と先端パッケージング湿式処理装置を中心に、近年は成膜装置にも参入を開始するなど攻勢を強めており、その売上高は同78%増の27億6000万元となったという。4位の長川科技(Chang Chuan Tech)で、主に試験機、選別機、プローブステーションなどの体試験装置を手掛けており、その売上高は同70%増25億8000万元であったという。ここまでは前年から順位に変動はない。

5位は2022年に上場したCVDおよびALDに注力する拓荆科技(Piotech)で、前年の9位から躍進。売上高は同122%増の16億9000万元となっている。6位はウェハ製造や先端パッケージングの主要プロセスに適したCMPを主力事業とする華海清科(Hwatsing Technology)で、こちらも2022年に上場を果たしている。その売上高は同105%増の16億5000万元で、前年の8位からこちらも躍進を果たした。、

  • 中国の半導体製造装置事業売上高ランキングトップ10

    2022年の中国で上場している企業の半導体製造装置事業売上高ランキングトップ10 (出所:CINNO Research)

7位は主に接着剤のコーティングと現像装置、エッチング、洗浄装置などを含む半導体ウェハ製造における湿式プロセス装置を得意とする芯源微電子(Kingsemi)で、売上高は同67%増の13億6000万元としている。8位はパッケージング用ダイボンディングマシン、コンデンサエージング試験装置などを主力とし、中国におけるLEDダイボンディングマシン分野ではトップの新益昌(Xinyichang Tech)で、売上高は同1%増の11億3000万元であったとする。9位はアナログ、デジタル/アナログ ハイブリッド、ディスクリートデバイス、パワーモジュールなどの集積回路のテストで用いられる半導体自動テストシステムを手掛ける華峰測控(Huafon Measurement and Control)で、売上高は同22%増の10億7000万元であった。そして10位は、高純度プロセス統合システム、半導体湿式プロセス装置、光学センサおよび光学デバイスなどを手掛ける至純科技(PNC Process Systems)で、売上高は同11%増の7億9000万元であったという。