Sansanは6月1日、同社が提供する営業DX(デジタル・トランスフォーメーション)サービスである「Sansan」を通じて実施した、「BtoBマーケティングに関する実態調査」の結果を発表した。これによると、BtoBマーケティングの成果が出ている企業ほど顧客データベースの整備・活用が進んでいることが分かった。

同調査は同社が5月9日~11日に、全国の法人向け商品・サービスを提供する企業で自社のマーケティングに関わるビジネスパーソン900人を対象に、オンラインで実施したもの。

BtoB事業におけるマーケティングの重要度を尋ねると、「非常に重要だと思う」が38.6%、「やや重要だと思う」が52.3%と、全体の9割以上が重要と回答した。この傾向には、企業規模による違いは見られなかった。

  • BtoBマーケティングの重要度 出典: Sansan

BtoB事業でもマーケティングは重要という回答者に理由を聞いたところ、「売上目標・予算の達成」が40.6%で最も多く、以下「商圏を広げる」(34.4%)、「プッシュ型の営業活動だけでは限界がある」(31.1%)と続く。

  • BtoBマーケティングが重要な理由(複数回答) 出典: Sansan

BtoBマーケティングで実施している施策の上位には、展示会への出展(42.0%)、Web広告(36.0%)、オフライン・セミナー開催(30.8%)が並び、オフライン/オンラインの双方を駆使したハイブリッドなマーケティング活動が行われている。

  • 実施しているBtoBマーケティング施策の上位10項目(複数回答) 出典: Sansan

BtoBマーケティングの成果を尋ねると、「十分な成果が出ている」との回答は13.0%に留まっており、8割以上が何らかの課題を抱えている。

  • BtoBマーケティングの成果 出典: Sansan

十分な成果が出ているという回答者に注力している取り組みを聞いたところ、マーケティング戦略の立案が36.8%で最も多く、以下、データ分析・レポーティング(35.9%)、顧客データ/リストの整備・更新(33.3%)が続いており、データの整備・活用に力を入れている。

  • BtoBマーケティングの成果が出ている企業が注力している取り組み(複数回答) 出典: Sansan

BtoBマーケティングの施策実施にあたり重要な顧客データベースの整備状況を尋ねると、整備できている企業は全体の24.3%に留まった。 整備状況をBtoBマーケティングの成果別に見ると、成果が出ている企業ほど顧客データベースの整備・活用が進んでいる。

  • 顧客データベースの整備状況(全体) 出典: Sansan

  • 顧客データベースの整備状況(BtoBマーケティングの成果別) 出典: Sansan

顧客データベースの望ましい状態を質問したところ、「データの内容が正確」が35.7%と最多であり、以下「全てのデータが一元管理できる」(35.1%)、「必要なデータを簡単に抽出できる」(32.9%)、「データが常に最新に更新されている」(32.8%)、「部署横断・全社で共有できる」(31.2%)の順だった。

  • 顧客データベースの望ましい状態(複数回答) 出典: Sansan