台湾の半導体サプライチェーン業界関係者によると、IntelのPat Gelsinger CEOが5月21日週に台湾に出張する予定だという。

今回の訪台でGelsinger氏は、顧客やパートナーのエグゼクティブを対象としたイベント「Intel Vision in Taiwan」において基調講演を行う予定のほか、TSMCのCC Wei CEOとの会談も予定されているという。

台湾の業界関係者によると、Intelは2四半期連続で赤字を計上したことに加え、社内の技術ノード進歩の遅れから、製品の発売スケジュールの混乱が生じ、TSMCに対する5/7nmプロセスチップの発注を減らしているという。これがTSMCの業績悪化の一因になっており、IntelのTSMCへの3nmプロセスチップの発注も延期されたとの噂も出ており、そうした将来の発注についてGelsinger氏がWei氏と直接会って話し合いを行うのではないかとみられている。

Gelsinger氏は過去、台湾やインドへの訪問にあわせて日本にも極秘裏に立ち寄り、政府関係者などと話し合いをしたことも複数回確認されている。最近、TSMCに続いてSamsungも日本での3DIC研究施設や試作ラインの設置に意欲を見せており、こうした動きを踏まえ、Intelも日本にそうした機能を持たせる可能性がでてきたという声が業界関係者の間からも出てくるようになってきた。今回の訪台の後、そうした動きを同氏が見せるかは不明だが、その動向には注目である。