NTTデータは4月20日、ブロックチェーン/デジタル・ツイン/量子アニーリングの3分野を対象とした事業規模拡大を担うグローバルラボを設置し、150名のチームで先進技術導入支援サービスを提供開始した。2025年までに100億円以上の売上を目指すと共に、同ラボを500人体制まで強化して対象の技術分野およびサービス提供地域を拡大していく。

  • サービスの提供体制

新サービスは、ユーザー企業の経営課題から今後進むべき方向性を導出し、その実現に向けて必要な先進技術の提案から、具体的な適用方法、さらにシステム実装まで一通して提供する。案件内容に応じて、先進技術者、コンサルタント、エンジニア、デザイナーなど同社のグローバル・リソースから最適なチームを組成し、課題解決を行う。

同サービスでは、窓口となるイノベーションセンタに相談すると、同社が各技術分野の専門家リソースをグローバルで手配し、最適なチームを組成し、課題解決を行う。サービスの提供では、これまで世界6か国のイノベーションセンタで実施してきたユーザー企業とのPoCを通じて蓄積したノウハウ・体制・情報網を活用するとのこと。

内容は、分野共通のサービス・メニューと分野ごとに提供する適用例に分けられる。共通のサービス・メニューは、上流工程の検討、アーキテクチャ検討、検証/オーナーズデモ開発、技術テーマセミナー/技術者育成、導入の5段階。

適用例としては、ブロックチェーンでは、1)デジタル・アセットの価値流通による顧客接点拡大、2)自社商品のNFT(Non-Fungible Token)発行を通じたブランド向上、3)規制や循環型経済に対応するための原産地証明など。

そして、デジタル・ツインでは、1)倉庫・工場内での設備配置および動線の最適化、2)施設内やデータセンタ内などでの空調最適化、3)仮想空間上での事前検証による製品開発および製造工程での手戻り回避、4)リモート保守作業によるオペレーション効率化、5)設計工程での協業による品質向上。

量子アニーリングでは、1)物流における経路最適化、2)金融取引・投資判断などのポートフォリオ最適化、3)要員計画におけるシフト最適化、4)エネルギー効率の向上やCO2排出量の抑制を目指した、最適化技術の適用を、それぞれ挙げている。