ispaceは4月12日、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1のランダー(月着陸船)の月面着陸予定日時を、最短で日本時間の2023年4月26日に設定したことを発表した。

2023年4月12日時点でミッション1ランダーは近月点(月に最も近い地点)高度が約100km、遠月点(月に最も遠い地点)高度が約2,300kmの楕円軌道で月を周回しており、ランダーに搭載したカメラによる月面の撮影および画像の取得にも成功しているという。

  • 2023年3月26日、月からの高度約2,000km地点でispaceのカメラが捉えた画像

    2023年3月26日、月からの高度約2,000km地点でispaceのカメラが捉えた画像 (C)ispace

ispaceでは、今後複数回の軌道制御マヌーバを行い、高度100kmの円軌道で月を周回する軌道に到達し、ミッション1マイルストーンのSuccess8を完了する予定としており、その後、2023年4月26日午前0時40分ころ(日本時間)に高度100kmの円軌道から降下を開始し、着陸態勢に入る予定だとしている。降下に際しては、ランダーは自動制御状態で主推進系を逆噴射で燃焼して軌道速度から減速していき、姿勢を調整しながら約1時間で月へ軟着陸する計画だという。

また、4月12日時点で着陸地点のバックアップとして3か所が想定されており、それぞれの着地地点によって着陸日が変わるため、運用の状況に応じて着陸予定日が4月26日夜、5月1日、5月3日に変更される可能性があるという。

なお、最短の4月26日に月面着陸が実施された場合、月面への着陸予定時間は日本時間の午前1時40分が予定されている。