IC Insightsが年1回行っていた半導体製造ライン生産能力調査を引き継いだ米Knometa Researchは、2022年12月に実施した最先端、先端、成熟、およびレガシープロセスごとの生産能力ランキングトップ5企業を発表した。

それによると、2022年末時点で最先端プロセスの生産能力については、Samsung Electronics、Micron Technology、SK hynixのメモリ大手3社だけで全体の76%を占めており、その大部分がDRAMおよび3D NANDに割り当てられていたという。

同社の内訳をプロセス別に見ると、最先端プロセスはファウンドリが3-6nm、Intelが4-7nm、DRAMが11-14nm、3D NANDが176層以上となっており、先端プロセスはファウンドリが7-16nm、Intelが10-14nm、DRAMが15-20nm、3D NANDが64-144層、成熟プロセスはロジックが20-110nm、DRAMが20nm以上、レガシープロセスが130nm以上のすべてのデバイスとなっている。

  • 最先端からレガシーにわたるプロセスごとの半導体メーカーの生産能力ランキング

    最先端からレガシーにわたるプロセスごとの半導体メーカーの生産能力ランキング(2022年12月時点、200mmウェハ換算)

最先端と先端プロセスの生産能力世界トップはSamsung

2022年末時点の最先端ならびに先端プロセスの生産能力トップはSamsung Electronicsであったという。同社はDRAMおよびNANDのトップサプライヤであり、かつ最先端/先端ロジックのトップクラスのメーカーでもあり、ファウンドリサービスのほか、自社製品としてスマートフォン向けアプリケーションプロセッサなども手掛けている。

また、ファウンドリ業界トップのTSMCは、4つのプロセス分類すべてで上位5社以内にランクインした唯一の企業であり、同社が有する39の製造ラインを活用し、幅広いプロセスでさまざまな顧客に対応している。

レガシープロセスのトップサプライヤはTexas Instruments(TI)で、アナログおよびミクスドシグナルICのトップクラスのサプライヤとなっている。同プロセスの2位はTSMCで、3位がUMC、そして4位がSTMicroelectronicsで、同社はアナログおよびマイコンのトップクラスサプライヤとして知られている。