米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)は12月5日(米国時間)、2022年10月の世界の半導体市場(3か月移動平均)が、2022年9月(470億ドル)と比較して0.3%減となったほか、前年同月(491億ドル)と比較して4.6%減の469億ドルにとどまったと発表した。

  • 過去27年間の世界半導体売上高の推移

    過去27年間の世界半導体売上高の推移(青線、単位:10億ドル)と前年同月比増減率(赤線、単位:%) (出所:WSTS/SIA)

国・地域別でみると、前年同月比では南北アメリカが同11.4%増、欧州が同9.3%増、日本が同3.9%増となったが、アジア太平洋/その他すべてが同10.1%減、中国が16.2%減となった。また、前月比では南北アメリカが同2.2%増、欧州が同0.2%増となったが、日本が同0.1%減、中国が同1.5%減、アジア太平洋/その他が1.6%減となっている。

SIAのプレジデント兼CEOであるJohn Neuffer氏は、「10月の米国市場での販売は、前年同月比で2桁の増加となり、明るさが際立っていた」と米国市場に関するコメントだけ発表している。世界的なインフレによる消費者需要の低迷や終わりの見えないロシアのウクライナ侵攻、激化する米中デカップリング、新型コロナの感染拡大に伴う経済活動の停滞などさまざまな要因などを背景に、今後、しばらくの間、半導体市場はマイナス成長が続くものと予想される。