シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは2月14日、人工知能(AI)による音声アシスト機能などを追加した「NXソフトウェア」の最新版のリリースを発表した。

新たなNXトポロジー・オプティマイザーにより、設計変更が行われる場合であっても、最適化とすべての下流工程機能で自動的に更新されるため、作業時間の短縮が可能になったとするほか、最新版の「Simcenter HEEDS」ソフトウェアを使用して、多目的パラメータの最適化を行うことで、従来はシミュレーション専門技術者による検討が必要であった設計の選択肢をセットとして、設計者にすぐに使える状態で提供することも可能になったとする。

また、NX音声コマンド・アシストにより、ユーザーがコマンドを呼び出したり、多階層メニューの操作を行ったり、よく使用するタスクを実行するための単語やフレーズをシステムに記憶させることができ、例えば、NXに「以前に同じような作業を行ったか?」と問いかけると、シーメンスの「Geolus」技術による形状検索などが実行されるとしている。

さらに、「Simcenter 3Dシミュレーション」を使用して最適なラティス構造を導き出すことができるようになったことから、複数の設計分析が不要になったほか、パーツ・オリエンテーション・オプティマイゼーションにより、統合化されたクラウドベースの方向最適化プロセスとともに、機械のビルドエリア内に部品をネストして、最適なビルド方向を見つけ、熱による歪みを低減することができるようになったとする。

なお、今回の最新版リリースでは、1200を超えるクライアントからの改善要望を実現したと同社では説明している。

  • シーメンスのNXソフトウェアの最新リリース

    シーメンスのNXソフトウェアの最新リリースは、AIやシミュレーション機能などを活用したものだとしている(出典:シーメンス)