シャープ、シャープセミコンダクターイノベーション(SSIC)、東京大学大学院工学系研究科(東大)、東京工業大学(東工大)、日本無線の5者は2月4日、Beyond 5Gに向けたIoTソリューション構築プラットフォームの実現を目指し、プラットフォームを構成するソフトウェア無線ベースバンドSoCとミリ波対応RF CMOSトランシーバICの研究開発を開始したことを発表した。
5者は2021年10月、情報通信研究機構(NICT)の委託研究公募において、「継続的進化を可能とする Beyond 5G(B5G)IoT SoC及びIoTソリューション構築プラットホームの研究開発」が採択されたことを受け、開発環境の整備や基礎検討を進めてきたが、今回の研究開発開始は、そうした環境整備や基礎健闘がおおむね完了したことを受けたものとなる。
5者の役割は、代表研究者であるシャープが「ミリ波帯IC/アンテナ/パッケージの一体設計技術」、SSICが「ソフトウェアアーキテクチャ」、「マイクロコントローラベースSoC」、「プラットフォーム用SoCハードウェアセキュリティ高度化とカスタムセキュリティ実装」、東大が「ソフトウェア無線による継続進化可能アーキテクチャ」、「プラットフォーム用SoCローカルB5G新機能(カスタムセキュリティ高度化と低消費電力化)」、東工大が「ミリ波帯省面積低消費電力フェーズドアレイIC」、日本無線が「DSPソフトウェア無線のL1層ソフトウェア」となっている。
なお、5者は同プラットフォームの実現により、通信規格の制定・拡張や、搭載端末に合わせた性能改善、機能開発などに柔軟に対応する開発環境を創出するとしている。