ラクス、ビズリーチ、弁護士ドットコムの3社は1月27日、ペーパーレス化を通じて企業の生産性向上と柔軟な働き方の実現を目指すプロジェクトである「紙に縛られない働き方プロジェクト」を始動し、併せてビジネスパーソン1000人を対象に実施した、紙書類と働き方に関するアンケート調査の結果を発表した。

  • 左からビズリーチの古野了大氏、ラクスの本松慎一郎氏、弁護士ドットコムの橘大地氏

  • 紙書類関連タスク処理で1か月間に要する時間 出典:ラクス

ラクスが9月22日から24日にかけて、全国のビジネスパーソンを対象にインターネットで実施した調査(有効回答者数は、営業・営業企画300人、総務・人事・経理 各200人、その他部署100人の計1000人)によると、紙書類のタスク処理に要する1カ月あたりの時間は、10時間以上という回答が最も多く全体の32.0%だった。

職種別では、営業・営業企画部門の24.0%に対して、バックオフィス部門(人事、総務、経理)は37.7%、経理のみでは49.5%と、職種により差があった。

勤務先でテレワークを実施している回答者413人にコロナ禍で紙書類が理由で出社や外出した経験があるかを聞くと、84.5%が経験ありと回答している。

  • テレワーク実施可能な環境に移行できた理由 出典:ラクス

テレワークが実施できる環境に移行できた理由では、社内外の紙書類のペーパーレス化が上位に入る。

  • 業務のデジタル化を進める上でのハードル 出典:ラクス

所属する部署において紙書類の電子化やハンコの廃止などの業務のデジタル化が進んでいると思うか尋ねると、「全く進んでいないと思う」という回答が28.8%、「どちらかというと進んでいないと思う」という回答が40.3%で、計69.1%を占める。

業務のデジタル化を進める上でのハードルとなりそうなもの、またはなったものとしては、「紙書類・ハンコの商習慣が根深い」が34.4%で最上位だった。

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新プロジェクトは紙書類により生じる働き方の課題解決を掲げ、紙書類に関するタスク処理時間の削減による生産性向上および、業務デジタル化の促進についてゴールを設定している。

紙書類関連タスクの処理時間については、月10時間以上が20%以下となることを目指す。

業務デジタル化については、経費精算業務におけるシステム導入率を現状の52.7%から70%以上へ、採用管理業務におけるシステム導入率を32.3%から45%以上へ、評価管理業務におけるシステム導入率を36.3%から50%以上へ、電子契約の利用率を6.8%から20%以上へ、それぞれ引き上げることを目指す。

具体的なアクションとしては、紙に縛られない働き方の実現に取り組む企業を募集し、ペーパーレス化による業務改善の支援を行う。また、企業の紙に縛られない働き方実現につながるアクションを促進するため、企業の取り組み事例の発信や、ペーパーレス化と働き方の課題を明らかにする共同調査の実施を予定している。なお、同プロジェクトには32社が賛同している。

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