2022年の始まりにあたり、パナソニックグループCEOの楠見雄規氏は、以下のように年頭所感を発表した。
「自主責任感」を持った組織に変革し、競争力を強化
オミクロン株の出現など、依然新型コロナウイルスの感染拡大は予断を許さない状況です。引き続き徹底した感染防止で、皆さんが感染することなく、健やかに1年を過ごせることを願っております。
また、新型コロナウイルスへの対応を含めて当社では、この1年が安全を第一に、災害や事故のないように、一人ひとりが安全に対する高い意識と感度をもって、事業活動を行う1年にしていく所存です。
さて、当社は今年の4月から、各事業会社が独立会社として、新たなスタートを切ることになり、昨年4月から2年間の競争力強化の仕上げの年に入ります。その集大成となる来年3月には、各事業会社のそれぞれの事業部が、自分の事業の攻める領域において、どの競合他社にも負けない強みとスピード、すなわち競争力を獲得している状態になるべく、社員一丸となり、取り組んで参ります。
そして、本年1月から始まる第4四半期は、バーチャル体制による試行期間の最後の3ヶ月であり、独立会社としての事業会社をロケットスタートするための基礎固めの期間です。
この期間で、当社の全ての職場において、競争力強化をスピーディに推し進めてゆくために、従来の仕事のやり方や古いルールにとらわれず、より良いやり方への革新が常態化し、ムダ・滞留・手戻りが無くなるような職場風土を目指してまいります。
そのために一番大切なことは、社員一人ひとりの「自主責任感」です。経営責任者から一般の社員まで、一人ひとりがこの自主責任感をもって、なりたい姿にどんどん近づいてゆく。そのスピードにおいても誰にも負けない組織に変革してまいります。
創業者・松下幸之助が提唱した「物心一如の楽土」、すなわち「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現に向けて、それぞれの事業が、地球環境への貢献を大前提としつつ、「くらし」や「しごと」の領域での人々の快適・安心、心身の健康と幸福、すなわちウェルビーイングへの貢献において誰にも負けない存在になる、私は当社をそのようなグループにしていきたいと思います。
「自主責任感」を持った組織で、社員一同、積極果敢に挑戦し続けることが、事業会社化の最大の目的である自主責任経営の徹底にも繋がり、改善に次ぐ改善、改革に次ぐ改革、革新に次ぐ革新、こうした積み重ねがグループ・事業会社・事業部・BUの「なりたい姿」に近づいてゆくことになると考えています。
また、今年のCESで、当社は地球環境問題に本気で取り組み、世界のカーボンニュートラルに貢献していくことをPanasonic Green Impactとして発信いたしました。改めて当社が果たすべきお役立ちについて、社員一同、思いをひとつにして、取り組んでまいります。