アドビは10月27日、フォントライブラリ「Adobe Fonts」において、「ヒグミン」や毛筆フォントメーカー「昭和書体」のフォント「黒龍爽」「心龍爽」といった日本語フォントを追加したと発表した。

「ヒグミン」は、画家のヒグチユウコ氏が描いた手書き文字をもとに、アドビのプリンシパルデザイナーの西塚涼子氏がデザインした新しいアドビオリジナルの書体。アドビがリリースするオリジナル日本語フォントとしては、3年ぶりだという。

ヒグミンには、リボンや草むら、キノコなどのイラストに近いユニークなカラーグリフが豊富に搭載されているほか、各文字に異体字が搭載されており、OpenType機能の「前後関係に依存する字形」を選ぶことによって、異体字に自動的に切り替わり、手書きの雰囲気を出せるとのことだ。

  • アドビのオリジナル日本語フォント「ヒグミン」

ヒグミンには漢字が含まれていないので、合成フォントとして使えるよう、「ヒグミン スムーズ」「ヒグミンにじみ」に加え「秀英初号明朝」「秀英にじみ初号明朝」の4フォントがセットになったフォントパック「ヒグミンフォントパック」も用意されている。

また、アニメ『鬼滅の刃』などでも採用されている毛筆フォントメーカー「昭和書体」がパートナーに加わり、「黒龍爽」「心龍爽」のフォントも利用可能になった。「黒龍爽」は胡蝶しのぶに使われているフォントで、今回収録される「KSO黒龍爽」は黒龍のカスレを少なくし容量を抑え、カッティングや動画にも使いやすくなっているという。

  • 「黒龍爽」文字見本

  • 「心龍爽」文字見本