米国SAS Instituteは7月30日(現地時間)、2024年までに新規株式公開(IPO)を実行するための準備に入る意向を発表した。

同社は2020年に約30億ドルの収益を上げ、45年連続で黒字を達成。2021年の上半期の売上高は前年同期から8.4%増となり、世界的なパンデミックからの回復を図る上で、データやアナリティクスに対する需要が一層高まっていることを明確に示したとしている。

同社は今後、IPO準備企業となるために、財務報告構造の整備、特定の業務プロセスの合理化、ステークホルダーの利益のために継続的な成功と成長を可能にするプラットフォームセグメントの集中的な強化など、段階的に必要な体制を整えていく。

今回発表を行ったことで、人工知能(AI)機能と高度なアナリティクスソフトウェアおよびソリューションへの投資を継続し、開発を進めて顧客ニーズに応えるとともに、成長市場におけるリーダーの地位を拡充していくとしている。

共同創業者兼CEOであるジム・グッドナイト氏は、IPO実行にあたり、「IPOに向けて準備を進めることにより、当社は従業員やお客様、パートナーおよびコミュニティにとって新たなチャンスを切り拓き、すべての人にとって限りなく明るい未来を確保しようとしています。私たちはこれまで築き上げてきた信頼性の高いブランドとプラットフォームをもとに、持続的な成長を続けていくことによって、組織として着実に前進を遂げつつあります。強固な経営基盤と財務基盤を構築したことで、さらに明るい未来に向かう態勢が整えられました。今こそ、新たな段階に進む準備を始める時期に来たと考えています」と述べている。

  • SAS Institute 共同創業者 兼 CEO ジム・グッドナイト氏