NTTドコモは6月29日、IPv4アドレスの後継となるIPv6アドレスの普及に向けて、同社の端末にIPv6アドレスのみを割り当てる「IPv6シングルスタック方式」を2022年春から導入すると発表した。
IP(インターネットプロトコル)アドレスは、インターネット上で端末を識別するために割り当てられるコードである。従来規格であるIPv4アドレスは32ビット(ケタ)の2進数で示され、アドレスの総数は約43億個。
しかし近年のIoT機器の増加によってインターネットに接続可能な機器数が増えており、IPアドレスの需要が高まっていることから、IPv4アドレスは世界的に不足している。一方で、IPv6アドレスは128ビットの2進数で示されるため、アドレス総数は約340澗(かん)個となる。
そこで同社は、IPv4アドレスの不足を解決するために「IPv6シングルスタック方式」の導入により、今後のネットワーク接続端末数の増加に対応していく。現在、利用者の端末にはIPv4アドレスとIPv6アドレスの双方が割り当てられているが、同方式の導入後はIPv6アドレスのみを割り当てる。なお、同方式の導入に伴う設定変更や申し込みなどは不要とのこと。
また、これに先駆けて2021年7月1日から同年12月初旬まで、アプリケーション・コンテンツ開発者向けに動作確認用の試験環境が提供される。