台湾ファウンドリのUMCは4月28日、2020年第1四半期(1~3月期)の売上高(確定値)を発表した。それによると、売上高は前年同期比11%増の470億NTドルとなり、四半期ベースでは過去最高を記録したという。

また、純利益は同4.7倍の104億NTドルと大きな伸びを示しており、世界中からの製造委託増加を受けて、製造受託費を値上げした効果が表れた模様だ。

同社は、この決算発表に際し、世界的な半導体不足に対応するため、今後3年間で1500億NTドル(約5900億円)を投じる計画を発表した。初年度となる2021年は、台南市の300mm工場であるFab 12A-P6内の空きスペースに1000億NTドル(約3900億円)を投じ、28nmプロセスを用いた新ラインを設置する計画としており、主要顧客に応分の投資資金を負担してもらうという。

新ラインは2023年4~6月期に、月産2万7500枚(300mmウェハ)で生産を始める予定で、生産品目は、有機ELテレビ用のドライバICなどのレガシー半導体だという。また、Fab 12A全体の現在の生産能力は月産9万枚だが年末までにこれが10万枚になるという。

同社は、投資費用を負担する顧客名や負担比率は明らかにしていないが、台湾半導体関係者によると、MediaTek、Qualcomm、Samsung Electronicsの3大顧客のほか、台湾内の地元ファブレス3社の合計6社が費用負担し、各社が数千枚の生産能力割り当てを受ける見込みだという。