アヴネットは1月25日(米国時間)、1921年の設立より2021年が100周年を迎えるのにあたり「100周年記念Webサイト」を公開したことを明らかにした。
同社CEOのPhil Gallagher氏は、記念Webサイトを開設するにあたって「この100年でアヴネットは、小さな電気部品店から、技術価値連鎖の中央に根を下ろすグローバル・ディストリビューターおよびソリューション・プロバイダへと成長しました。この100年間は、新しい市場の課題に対処し、世界を変えるテクノロジーソリューションをお客様およびサプライヤーへ届けるためにアヴネットを形作り、変革させてきた数世代の従業員の努力の結果です」と、100年間の同社の事業を支えてくれた従業員の努力、そして顧客やサプライヤへの感謝の言葉を述べている。
同社は1921年にロシア人移民のチャールズ・アヴネット氏によって米国ニューヨークのマンハッタンのRadio Rowに開かれた小さな部品店が始まり。その後、電子機器の市場拡大に併せて事業を拡大させ、1969年にIntelに発注を行った最初のテクノロジー・ディストリビューターとなって以降は、半導体関連の売り上げを伸ばし、世界トップクラスのエレクトロニクス商社へと成長してきた。
なお、同社の100年の沿革は以下の通り。
- 1921年:33歳のロシア人移民であるチャールズ・アヴネットがアヴネットを設立
- 1940年代:最先端の軍事用アンテナを組み立てる最初の工場を開設。この技術を習得し、米国の戦争遂行力を向上させるために納期を短縮することで、イノベーションの最先端に立ち続ける
- 1955年:アヴネットを株式会社化
- 1956年:カリフォルニア州ロサンゼルスに、2カ所目のコネクタ組み立て工場を開設
- 1959年: Avnet Electronics Corp.として、アメリカ証券取引所に上場
- 1965年:Guild Musical Instrumentsを買収。1960年代および1970年代を通してギターを製造。顧客には、ビートルズおよびリッチー・ヘブンスが含まれていた
- 1968年:2度目の月着陸に成功。 月軟着陸宇宙船Surveyorを製造したヒューズ・エアクラフト・カンパニーへ、欠陥ゼロの一連の部品を提供。第5回目のSurveyorは、1968年1月10日、ティコ・クレーターに着陸。同じ年、Fortune 500の第467位にランクイン
- 1969年:インテルに発注した最初のテクノロジー・ディストリビューターとなる
- 1975年:半導体の売上がコネクタの約3倍に増加し、33カ所のマイクロプロセッサ・デモ・センターを開設
- 1979年:米国の流通業界で初めてとなるアジア倉庫拠点を東京に開設
- 1984年:半導体の供給が需要を上回り始め、1980年代を通して半導体業界全体で過剰在庫が生じたが、アヴネットは、マサチューセッツ州ピーボディの最初の大規模倉庫において、在庫管理を集中化および自動化することにより業界に革命を起こす
- 1987年:アリゾナ州チャンドラーに、2カ所目の大規模倉庫を開設。「Genesis」と呼ばれる専用オンライントランザクション処理コンピュータシステムにより、1988年に2カ所の拠点を接続
- 1993年:5つすべてのアメリカの半導体企業の製品を販売する、唯一のディストリビュータとなる
- 1997年:顧客によるエンジニアリングおよび技術支援の要望に応えて、Avnet Design Servicesを設立
- 1999年:シンガポールに流通センター、香港に倉庫を開設
- 2000~2020年:Premier Farnell、Softweb、およびWitekioを含めて、68社を買収
- 2012年:Farnellが最初のRaspberry PiであるモデルBの販売を開始。2020年までに、Farnellは、実際に売れた3000万個のRaspberry Piのうち1500万個を販売
- 2021年:今日のアイディアを明日の技術へいかす継続的な取り組みにより、創立100周年を迎える。