Intelは4月2日(米国時間)、ノートPC向けCPUファミリ「第10世代Intel Core Hシリーズ」を発表した。
同シリーズはComet Lakeベースの14nm++プロセス採用製品群で、Core i9が1製品、Core i7が3製品、そしてCore i5が2製品の合計6製品で構成されており、主なターゲットはゲーミングPCで、すでに厚さ20mm以下のシステムが30機種以上提供される見通しのほか、ビジネスやワークステーション向けノートPCなども併せれば2020年中に100機種以上の製品に搭載される予定だという。
第10世代Intel Core Hシリーズ共通の新機能としては、メモリがDDR4-2933までサポートとなったほか、オーバークロック可能な製品に対しては1クリックでオーバークロックを設定できる「Intel Speed Optimizer」を搭載。さらに、Intel Wi-Fi 6 AX201(Gig+)も内蔵したというほか、 Thunderbolt 3については内蔵していないものの、2ポートを提供するチップを2つまでサポートしたという。
最上位となる「Core i9-10980HK」は8コア/16スレッド対応ながらターボブースト時で最大5.30GHzの動作周波数を達成。オーバークロックにも対応しており、同社では3年前の同等セグメントCore i7-7820HKプロセッサと比較して、ゲーミング環境におけるFrames Per Second(FPS)性能を最大54%高くできるとしている。また、速報値ながら、第9世代と比べても何の比較かは明らかにしていないが、2桁%のパフォーマンス向上を確認しているとする。
Core i7のラインアップは「Core i7-10875H」、「Core i7-10850H」、「Core i7-750H」となっているが、このうちCore i7-10850Hがオーバークロックに一部制約があるものの、対応した製品となっている。
GPUとしてはIntel UHDグラフィックスを内蔵しているが、基本的にゲーミングPCでは外付けのGPUを活用するため、同社ではハイブリッドグラフィックスシステムでの利用時やQuick Sync Video機能での利用を想定しているとしている。
なお、同社では第10世代Intel Core Hシリーズは、デスクトップで求められる性能をモビリティ用途で利用したいというニーズの高まりに合わせて開発されたものとしており、需要は高いとみている。また、製品の歩留まりについても、14nm++はこなれたプロセスのため、高い性能の製品であっても、歩留まりも良いため、メインボリューム向けまで5GHz対応品を提供できるようになったと説明している。