サーモフィッシャーサイエンティフィックは9月17日、日本の大学、病院臨床部門、製薬企業などの研究機関、遺伝子解析受託サービス企業向けに、日本人の個別化医療、個別化予防の研究を加速させる全ゲノム解析ツール「Applied Biosystems Axiom ジャポニカアレイ NEO」の販売を開始したことを発表した。
同ツールは、東北大学東北メディカル・メガバンク機構が構築した日本人3,552人の全ゲノムシーケンスデータベースを元に設計された、日本人の全ゲノム解析向けジェノタイピング用DNAマイクロアレイで、東北大学と製造販売におけるライセンス契約を締結する形で提供が可能となった。
その特徴は、疾患関連因子として研究報告がある一塩基多型(SNP:スニップ)の中でも、日本人特有の疾患に関連したSNPを選択して搭載している点で、同社のApplied Biosystems Axiom Analysis Softwareを使用して解析したり、東北大学東北メディカル・メガバンク機構が提供する遺伝子型インピュテーションにより、数千万規模のSNP情報の取得が可能になることから、日本人特有の体質・疾患に関連する遺伝子の探索研究を通じ、各個人に適した治療や予防方法の開発につなげることが可能になるという。
なお、同社では、今後も東北大学東北メディカル・メガバンク機構と協調し、個別化医療のさらなる進展に向けて取り組んでいくとしている。