宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、9月5日に予定していた小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載されていた2個のターゲットマーカーの分離運用を延期したと発表した。

姿勢制御装置であるリアクションホイール4基のうち、Z軸のバックアップの動作試験を8月29日に実施したところ、トルク値の異常な増加を検出、はやぶさ2が機体の安全を最優先に確保するセーフホールド状態に移行したことを確認したことによるもの。はやぶさ2は8月30日の復帰作業により、通常の状態に戻ったものの、ホームポジションからは離れてしまったことから、現在はホームポジションへの復帰作業を行っており、9月第1週末ころに戻る予定だという。

なお、現在、はやぶさ2の状態は正常で、ターゲットマーカの分離については、新たな予定が決定した時点で、公表する予定としている。

  • ターゲットマーカ
  • ターゲットマーカ
  • はやぶさ2のターゲットマーカ。内部にはJAXAがキャンペーンに応募した人の名前が記載されたシートがある