米クラリベイト・アナリティクスの日本法人であるクラリベイト・アナリティクス・ジャパンと日立製作所は6月26日、企業の海外事業戦略の立案に必要となる海外特許文献の調査を効率化するサービスを共同開発し、日立の特許情報提供サービス「Shareresearch (シェアリサーチ)」のオプションサービスとして販売開始した。月額利用料は18万円(税別)から、提供開始は7月17日の予定。

  • サービスの概要

新サービスは、世界59の特許発行機関が発行する30言語以上・約8400万件の海外特許情報を高度に翻訳・要約したという、クラリベイトの高付加価値グローバル特許データベースである「Derwent World Patents Index(DWPI)」を、シェアリサーチ上で閲覧可能にして、膨大な海外特許文献の調査を効率化するもの。

2社のサービス提携によりシェアリサーチの導入企業は、知的財産部門に加えて特許分野に精通していない研究開発部門も、読解が困難な海外特許文献の調査時に、高度に翻訳・要約した特許データを閲覧でき、効率的に海外特許文献を理解可能になるとしている。

また、DWPIのコンテンツと学術情報を搭載したクラリベイトのプラットフォームである「Derwent Innovation(DI)」も併せて利用するユーザーは、DIで検索・分析した結果を容易に取り込み、シェアリサーチ上で共有可能になる。

  • 調査効率化のイメージ

同サービスでは、DWPIから引用した翻訳タイトルと抄録を英語や日本語で表示することで、発明内容の推測を支援するほか、抄録は新規性や用途、優位性といった項目別に要約可能なため、利用者は容易に発明内容を把握でき、海外特許文献の調査時における負荷低減を期待できるという。

また、海外特許文献に加えて学術情報なども連携したより高度な調査が必要な際は、学術情報などのデータを格納しているクラリベイトのプラットフォームDIの検索結果もシェアリサーチ上で共有することで、より高度な調査を可能にするという。