日本電気(NEC)と日教販は5日、いわゆるエドテック分野への対応にいっそうの強化を図るべく、デジタル教科書・教材や学習アプリなどデジタル学習コンテンツの流通や普及に向けた協業を開始することを発表した。

日教販 公式<a href="http://www.nikkyohan.co.jp/" target="_blank">Webサイト</a>

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"Education"と"Technology"とを組み合わせるエドテック(EdTech)は、従来の書籍など"紙"による教材を超えて、デジタルが持つ機能を教育の分野に取り込む領域。音や映像を使った教材はもちろん、クラウドやアプリを使ったオンラインでの提供、インタラクティブ&コラボレーティブな学習から、ARやVRなどを使ったものまで、ジャンルを問わず多くの分野で提供がはじまりつつある。

1949年設立、各種教科書や専門教材、教育用機器などの取次販売を手がける日教販は、教育用図書の専門取次会社としてスタート。学校や図書館向けの機材のハードからソフトまでを取り扱い、「教育」という大切な分野の良書や良材の流通を担ってきた実績を持つ。

NECは、今回の提携について、教育系出版社約1,000社との取引実績と全国の学校への流通網を有する日教販の強みとシングルサインオンによる利用者環境、学校向けPC・タブレット端末やコンテンツにおけるAI技術など同社の技術を組み合わせた商品サービスの開発、普及に取り組む旨を発表している。

また、教育系出版社による教科書・教材のデジタル化に向けた取り組みの支援。紙やデジタルなど媒体区分や特定サービスに縛られない教科書・教材の流通基盤の整備。出版社やエドテックベンダ等の学習コンテンツ事業者と自治体、学校をつなぐプラットフォームの構築なども掲げる。両者の特長を活かし、コンテンツ提供とインフラ面の整備を多角的に進めることで、教育におけるICTの活用と子どもの学力向上をサポートしていこうというものだ。

先端AI技術群「NEC the WISE」に加え、約170カ国への通信インフラ導入や顔認証、指紋認証、虹彩認証などの先端認証技術での実績を持つNEC。同社は同日にオープンvRAN対応の5G無線機の楽天との共同での国内開発も発表している。