富士通は4月15日、理化学研究所(理研)と共同で進めてきた日本のスーパーコンピュータ(スパコン)「京」の後継機であるポスト「京」の設計を完了したことを受け、ポスト「京」のハードウェアを製造・出荷し、設置を進めることについての正式契約を理研と締結したことを発表した。
ポスト「京」は、日本政府が掲げている目指すべき未来社会の姿「Society 5.0」の実現を支える重要な基盤としても期待されているスパコン。CPUには、これまでのSPARCアーキテクチャではなく、Armの命令セットアーキテクチャをベースに、Armのベクタ拡張であるSVE(Scalable Vector Extension)を搭載した「A64FX」を採用。ソフトウェアについても、積極的にオープンソフトウェアの活用を進めていく予定としている。
なお、富士通では、ポスト「京」の開発を通じて培った技術を生かして、商用スパコンの製品化を行い、「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX100」の後継機として、2019年度下期にグローバルに販売を開始する予定としているほか、より幅広い事業展開に向け、導入しやすいエントリモデルの開発や他ベンダへの供給なども検討を行っていくとしている。