宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月19日、小惑星探査機「はやぶさ2」の次のミッションである「クレーター形成実験」の日程を2019年4月5日に決定したことを明らかにした。

同実験は、衝突装置(SCI)によってリュウグウ表面に人工的なクレーターを生成しようという取り組みで、クレーター生成の様子や生成されたクレーターを調べることで、小惑星の内部についての情報を得ることを目的として行われる。

なお、運用自体のスケジュールは4月4日~6日で、具体的なクレーターの生成日時は4月5日11時36分(はやぶさ2の機体時間、日本時間)となっている。

また、今回はクレーターの生成のみで、衝突装置で巻き上げられた破片などの飛散物が落ち着きをみせる4月22日の週に、生成したクレーターの観測を実施。その後、状況を判断しながら5月以降に2回目のタッチダウンを行い表層下の物質の採取を試みる予定だが、リュウグウ表面の状態がタッチダウンにとって危険である場合には、リスクを冒してまでタッチダウンを強行することはしないとしている。

  • 降下運用の結果

    2019年3月8日に実施した降下観測運用(DO-S01)の際、目標エリアであるS01を撮影したもの。降下観測運用では高度22mまで降下した (C)JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研)