テレダイン・レクロイ・ジャパンは、高精細な垂直電圧分解能を実現する任意波形発生器「T3AWGシリーズ」を発表した。

高い信号精度と正確な波形の詳細を備え、設計サイクルが短い高品質の最終製品を設計する上で重要な要素となる。高精細の16ビット垂直電圧分解能により、クリーンで詳細な業界最高精度の波形を生成する。これにより、ユーザーはテストの効率を上げ、測定結果の信頼性を向上させる。

T3AWGシリーズは、デュアルチャネルを搭載した250MHzモデル「T3AWG3252」および350MHzモデル「T3AWG3352」の2機種で、16ビットの垂直電圧分解能、最大±24Vの出力電圧、最大1024Mポイント /チャネルの波形メモリを備えている。

これらの機能に加え、任意のファンクションジェネレータやデジタルパターンジェネレータといった汎用性の高い機能も併せて保有しており、自動車内の刺激応答テスト・アプリケーション、コンポーネント/半導体テスト、航空宇宙/防衛、物理学、研究、および大学のラボにおいて同社の高精細12ビット・オシロスコープ「HDO シリーズ」と共にさまざまな計測用途に貢献すると同社では説明している。

  • T3AWGシリーズ

    任意波形発生器「T3AWGシリーズ」

具体的には、±12Vpk-pk(50Ω入力/50Ω出力)の出力電圧範囲、さらにオフセットを±6Vにシフトする機能を有する。加えて50Ω出力からハイインピーダンス機器を駆動する場合、電圧出力ウィンドウは±24Vまたは48Vに広がる。これは、自動車およびパワー半導体テスト・アプリケーションでMOSFETゲート駆動パルスを生成する上で大きな利点となる。

また、今回発表の2製品には3つの機能モードがある。まずはさまざまな波形オプションや多彩な変調機能を備えた任意ファンクションジェネレータとしての機能。次に直観的なユーザーインタフェースを使用して、連続でアナログ/デジタルパターンを持つ複雑かつ任意の波形出力機能。

そして、デジタルパターンジェネレータ(DPG)モードでは、並列最大8ビットの完全に任意の差動またはシングルエンドのデジタルパターンを作成できる。 計測器の8つのデジタル出力を2つのアナログ出力信号と組み合わせて同期させることができ、デジタル設計のデバッグと検証に理想的なツールを提供する。

なお、HDOシリーズとの組み合わせにおいて、刺激応答テストシナリオでは、T3AWGシリーズはDUTに入力を与え、HDOシリーズはDUTの出力応答を分析する。これにより、クリーン信号、現実の信号、ストレステスト信号、ノイズ/干渉耐性などの項目をテストできる。