日本電気(NEC)は、シリコンバレーのスタートアップ・エコシステムと連携し、研究所の技術を強みとした新事業開発を加速するため、「NEC X」を米国カリフォルニア州サンタクララに2018年7月に設立することを発表した。

  • 新会社「NEC X」を設立

    新会社「NEC X」を設立

このたび設立される新会社NEC Xは、シリコンバレーの企業家精神を持ったアントレプレナーやベンチャーキャピタルの参画を促し、アクセラレーター等の事業創出支援を受けながら、新事業開発のエコシステムに加わる。ここで最先端技術や新事業アイデアを積極的に提供することで、アウトバウンド型の事業を立ち上げていくという。

まずは7月から、最短1年で新事業を立ち上げる「NECアクセラレーター プログラム」を開始する。同プログラムは、シリコンバレーのアクセラレーターである「Singularity University」と共に構築・推進するとしている。

また、NECは、同年1月に発表した「2020中期経営計画」における「実行力の改革」として「事業開発力強化」を掲げ、多様なスキームにより、競争力ある技術のマネタイズを進めていくという。今回のNEC X設立はこれを具現化する取り組みであり、「dotData,Inc.」設立は先行事例となる。

  • NEC アクセラレーター プログラムの概要

    NEC アクセラレーター プログラムの概要

なお、NEC Xは、NECの人材と技術を核に、エコシステムの中でオープンイノベーションによる事業化を推進し、アントレプレナーシップ(企業家精神)を備えた人材や競争力を持つ技術を育成し、それらにより支えられた事業をNECへ還元し、新たな社会価値を生み出していくとしている。