サイプレス セミコンダクタ(以下、サイプレス)は23日、表面にメタリックを採用している製品のタッチ入力を検地する誘導性センシングを搭載した、PSoC4700シリーズマイクロコントローラー(MCU) を発表した。
民生および産業、車載製品は、外観の美しさを高めるメタリック素材を使用したデザインが多くなっている。このたび発表した新シリーズは、サイプレスのCapSense静電容量式センシングを搭載し、メタルを使用した工業デザイン製品に容易に誘導性センシングを実装できるようになる。これにより、設計者の静電容量および誘導性センシングにおける問題を解決し、最先端の工業デザインを採用した製品開発に理想的なソリューションとなる。
PSoC 4700誘導性センシング ソリューションは、サイプレスのPSoC Creator統合設計環境 (IDE)で設計が可能で、シンプルなグラフィカルユーザーインタフェースを使って、新しい誘導性センシング性能を持った量産使用が可能なハードウェアブロックを、ドラッグ&ドロップするだけで容易にコンフィギュレーションが可能となっている。
また、PSoC 4700 MCUは、32ビットArm Cortex-M0+コアをベースにプログラマブル アナログおよびデジタルブロックを統合している。 最大16個のセンサーをサポートし、ボタンやリニア エンコーダー、回転エンコーダー、近接センシング、フリーフォームなど、さまざまな形状のインターフェース向けにデジタル機能またはカスタム アルゴリズムを実装できる。PSoC 4700誘導性センシングソリューションはノイズ耐性に優れ、 過酷な環境条件下でも安定動作する。高度に統合されたソリューションのため、部品コストの削減によりコスト効率の高いシステム デザインを実現する。
無償のサイプレスPSoC Creator IDEは、PSoC Componentによるハードウェアとファームウェアの並行開発を実現し、システム デザインを簡素化する グラフィカルなコンポーネントコンフィギュレーション ツールを使用し、PSoC Creatorの回路図上にコンポーネントをドラッグ&ドロップでカスタマイズすることで、PSoC内のプログラマブルアナログおよびデジタルブロックを容易にコンフィギュレーションが可能となっている。ツールは製造上のばらつきを自動的に補正する自動校正機能も備えている。
なお、PSoC 4700シリーズは現在、主要顧客向けにサンプル出荷中で、量産開始は2018年第3四半期を予定している。アーリーアダプタプログラムの詳細および登録は「PSoC 4700 Early Access Program(EAP)のWebサイト」を参照のこと。