ソフトバンクは、第5世代移動通信システム(5G)向け候補周波数帯のひとつである4.5GHz帯の実験試験局免許を取得した。また、華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン)と協力し、東京都・赤坂エリアにおいて、5Gの実証実験を実施すると発表した。実験期間は2017年12月からの予定となっている。

同実証実験で使用するMassive MIMO基地局装置(華為製)

同実証実験で使用するMassive MIMO基地局装置(華為製)

同実証実験は、同社が行ってきた東京臨海副都心(台場地区)における5Gのフィールド実証実験よりも、さらに人口が密集し、多くのトラフィックが発生する都心部で実証実験を行うことで、実際の使用環境により近い状況で5Gの性能を検証するもの。

今回の実証実験では、5Gで使用予定の新たな無線インタフェースを採用し、5Gの目標である超高速ブロードバンド通信などの実現に向けて、コアネットワークを含む通信ネットワークの動作検証などを実施する予定となっている。具体的には、高層ビルなどの遮蔽物があるフィールド環境での電波伝搬特性の検証、高速移動時のハンドオーバーの検証、Massive MIMOやMultiUser MIMOなどの要素技術を用いた超高速ブロードバンド通信やコアネットワークの動作などを5G候補周波数帯で検証する。

ソフトバンクは、2016年9月より5Gの有力な要素技術のひとつである「Massive MIMO」の商用サービスを提供するなど、5Gの導入に向けてさまざまな最新技術をいち早く顧客に提供してきたという。商用サービスで得られた知見の活用や、これら実証実験を通じたノウハウを蓄積し、5Gネットワーク展開時には、実際の商用環境下においても安定したサービスの実現を目指すということだ。